「いぬいしんいち」再び。

日本酒度が+15とかなりの辛口。まあラベルに「超辛口」と書いてあるので言わなくても分かるのですが、香りはほんのり香る程度です。飲み口はドライなのかと思いきや「一回火入れ」されているおかげなのか、意外と甘み・旨みのバランスがよく、落ち着いた味わいです。辛いだけのお酒ではありません。どんな肴でもかかってこーい!ってやつです。

おっと、自己紹介がまだでしたね。私の名前は「いぬいしんいち」です。飲み屋さんや酒屋さんで見つけたら大きな声で注文して下さい。「いぬいしんいちさんを下さーい!」って。

製造場/有限会社 大沼酒造店
精米歩合/50%
使用米/美山錦100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+14.0〜15.0
酸度/1.8

商品名/乾坤一 超辛口 純米吟醸原酒 一火入

◆もち豚軟骨トロトロ煮

沖縄で言うところの「軟骨ソーキ」。「軟骨」と言ってももうトロトロなので唇でかみ切れます。本当ならビールなんですけど、超辛口の「いぬいしんいち」さんならピッタリ合う肴です。

南方熊楠、恐るるに足らず!

日本酒度+15のパワーを見せてみろ!ふふふ、どうした南方っ!その程度なのか!あの爆発的な日本酒度はどうしたのだ!お前ならやってくれると思っていたのに!残念だ!旨いじゃないか!ただただ、旨いだけじゃないか!期待はずれにも程があるぞ!米の旨味もしっかり出てるし、絞りたてらしいプチプチ感もある。確かに辛口だ!他の辛口に比べればダントツに淡麗で辛口ではあるぞ。喉越しに来るキレもキレッキレなのは認めよう!だが、その壁を越えてみろ!白くてはだめだっ!真っ赤に燃え上がるメタモルフォーゼで真の力を見せてくれーっ!ゴォォォォーコスモォー!

醸造元/株式会社 世界一統
精米歩合/60%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+15.0
酸度/1.7

商品名/南方 超辛口純米酒 無濾過生原酒

 

◆茶碗蒸し

茶碗蒸しラーの自分としては食べておかないといけない。端っこが固まってますが、そこ以外はトゥルトゥルで良い感じです。器はお酒の片口っぽいですが、味は王道の味付けです。三つ葉が良いアクセントになっています。鶏肉、椎茸、かまぼこ、百合根と定番の具もちゃんと入っています。あとゆずがちょこっと乗っていれば完璧だったのになぁ。定番と言っていますが、地方によって具も変わってくるんでしょうね!栗の甘露煮を入れるところがあるとか!!

和牛煮込みハンバーグ

デミグラスでは無い。なんと言えばいいのでしょう…ミートソースでもなく…ソースに詳しい人なら何かカタカナのソース名を言い当てられるのでしょうが、僕にはボキャブラリーが…。ミートソースのスープ風としておきましょう。どういうレシピなのかは聞いていないので定かでは無いがアッサリしています。日本酒でも合うように出来ている。さすがは日本酒のお店のことだけある。ほんとうなら横にパセリを添えておくとか、ちょっと緑のものを置いておくと見栄えがいいのですが、これは肴なのです。お酒の…。だからインスタ映えしてなくてもいいのです。うん。そしてこれに合わせる日本酒はやっぱり純米クラスがベスト!しかもキレのある日本酒が理想。って事で…。

◆酉与右衛門-よえもん- 超辛口直汲み 純米無漏過生原酒

「酉」と「与」が別々になっていますが、一つの漢字です。常用漢字で見つけられず「酉与」合わせ技で表記しています。造語なんでしょうね。それにして部首が「酉」の漢字は500近く文字があるのに「与」は無いですね。まあ「酔」って漢字があるからね。

さて飲む前から期待させる仕様です。山田錦米はもちろんのことなのですが、精米歩合が70%と低精白で日本酒度が+14もあり、酸度も1.9あります。以前、紹介した「南方」ってお酒が日本酒度+22.5ってとんでもないものを飲んだことがあるのですが、ほとんどエチルだったのを思い出す。まずいのかって聞かれると決して不味くはなく、個性的って言うほかに無い味でした。でも、また飲みたいって気持ちが溢れかえっています。

さて「酉与右衛門-よえもん-」ですが、香りはほとんどありません。口に含んでも香りは無く、舌先にピリピリ感を感じます。さすが「超辛口」を謳うだけのことはあります。もうソーダです。のど越しにももちろん酸のキレがキレッキレに刺激してくれます。精米歩合が70%が理由なのか山田錦の旨みの中に苦みを感じられる。ビターで大人な味を楽しめます。食中酒にぴったりで、味の濃い、それこそハンバーグでも合わせられる日本酒ではないでしょうか。これは癖になるピリピリです。

醸造元/合資会社 川村酒造店
精米歩合/70%
使用米/徳島県産山田錦100%
アルコール度数/15〜16度
日本酒度/+14
酸度/1.9

商品名/酉与右衛門-よえもん- 超辛口直汲み 純米無漏過生原酒

長珍 特別純米酒 PINK

長珍といえば新聞紙。で包まれたものをイメージしますが、これは力強いタッチの手描きロゴバージョンの長珍。しかも「PINK」。正確には「メタリックPINK」インパクト大です!どうやら特別純米のひやおろしのようだ。冷蔵貯蔵でひと夏を越え、満を持しての出荷。さぞかし芳醇なのだろうと、そばちょこを口に運ぶ。

意外や意外!!フレッシュだ。いや日本酒度+8から来るノド越しの良さがフレッシュに感じさせているだけかも。改めて味わうと香りはあまりないが、熟成によるコクがぐっと来る。甘さ控えめなジューシー感、そしてノド越しの酸味が心地良い。後にじわっと辛さが広がり残る。何度もいいますが、ひやおろしにしてはフレッシュなおすすめの「PINK」です。

ちなみに「BLUE」バージョンは純米吟醸。まだ飲んだことがない。

醸造元/長珍酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/麹米 兵庫産山田錦20% 掛米 広島産八反錦80%
アルコール度数/16度

商品名/無濾過生詰 特別純米 PINK 長珍

◆ブリのゆず塩焼き

新鮮ブリをフライパンで焼く。それにゆず塩を振りかけているだけ。もう素材で勝負の肴。脂が乗っています。焼いていますが、身はプリプリしています。皮もパリパリしていてうまし。あっという間に食べれてしまいます。日本酒以外ないでしょう。