二兎追うもの!純米吟醸 雄町五十五 火入れ

愛知県岡崎市の丸石醸造さんの若手で立ち上げたブランド「二兎(にと)」。ラベルに描かれている「向かい兎」は子孫繁栄・縁結びなどの御利益で知られる、京都の岡崎神社に「狛うさぎ」として阿吽のうさぎ像がありますがそれとはどう関係しているのでしょうか?向かい合うことでふたつを結ぶという意味があります。

【向かい兎】少し調べてみました。

二兎コンセプトとして【二兎追うものしか二兎を得ず】
「味」と「香」、「酸」と「旨」、「重」と「軽」、「甘」と「辛」。
二律背反する二つのコトガラが最高のバランス・味わいになるように試行錯誤を繰り返し、丸石の酒造りに合う米を「雄町」と「山田錦」の二つに選びました。〜(続きは二兎コンセプトのHPで)

で、今回頂いたのは「純米吟醸 備前雄町五十五 火入」。

二兎シリーズの中でもかなりの限定もののようです。たまたま口開けに出会い、開封一番、「ポンッ」と元気な音色。鼻孔で感じる香りはあまりないが、口に含むとふわぁと米の甘い香りが広がる。バランスの良い酸味がその甘みをサッと喉元へ誘ってくれます。飲み終わりに口の中に甘みは残らず、サッパリとノド越しで飲める食中酒です。と言いながら、アテを食せず、スイスイ頂いてしまいました。ご馳走様でした。(合掌)

製造者/岡崎醸造 株式会社
精米歩合/備前雄町100%
アルコール度数/16度

商品名/二兎 純米吟醸 備前雄町五十五 火入

 

僕の名前はルカ。2階に住んでいるんだ。

流輝-るか- 純米無濾過限定生酒を頂く。

まずは味の紹介から…。
香りは抑えめ、微かにフルーティな香り。米の甘みと酸味のバランスは少し酸味が勝っている、ちょっぴり辛口の食中酒です。↓下の写真に「激ウマ」とありますが、少し言い過ぎです。「ふつウマ」です。普通にうまいです。まあどんなに自信があっても、蔵元さんが自分たちのお酒にこんなキャッチーなフレーズは使いません。よね?

お酒の販売店が造ったお酒。

それはこの流輝が「特注限定品」だからです。他の言い方で言えば「選別」、あるいは「PB-プライベートブランド-酒」。これは酒屋さんとかが自分の店だけで出すお酒を酒蔵さんにお願いして造るお酒のことです。酒屋さんがこんな感じのものがほしい!」とお願いして造ります。まぁ酒屋さんが一番消費者の求めているものが分かるポジションですからね。米の選定、精米歩合から決めて作っているものもあり、場合によっては米の栽培から行っているところもあるそうです。

こんな「もどき」が作ったお酒美味しいの?と思われますが、作っているのは農家であったり、酒蔵のプロフェッショナルが作っているので、普通に美味しいのです。おまけに中間マージンがなくなるので安く買うことが出来ます。最近はスーパーなどでよく見かけますよね。イオンで言う「トップバリュー」、イズミヤの「スタイルワン」等々。安くて美味しく飲めるなら、どんどんやってもらいたいです。*場合によってはこだわりすぎて普通より高くなっていることも、無きにしも非ず。

*タイトルの「僕の名前はルカ」はスザンヌ・ベガの1987年のヒット曲「Luka」の歌詞を訳したものです。

製造者/松尾酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/山田錦13% 玉栄87%
アルコール度数/16度

商品名/流輝-ルカ− 限定純米無濾過生酒

松の寿と無濾過生原酒

発泡系のお酒ではないのですが、ぴりっと言うかプチプチした発泡感があります。お酒を見ても気泡もないのですが、もうほとんど活性発泡酒である。口に含んだ時に芳醇な甘みは感じるのですが、後からやってくる酸味が相まって旨味を引き出しています。バランスとしては酸味が勝っているので、辛口酒と言っていいのかも。まあ無濾過生原酒と表記があれば日本酒度が高いお酒になるんでしょうけど…。

無濾過生原酒(むろかなまげんしゅ)とは…。
3つの製法の要素「無濾過」「生」「原酒」

「無濾過」とは

読んで字のごとく、搾られた日本酒を更にお米のカスやお酒の色、香りの調整をするために「濾過」をするのですが、それをしない事を「無濾過」といいます。

「生」とは

日本酒が出来る工程に「火入れ(加熱処理)」を2回に分けて行う作業があります。この「火入れ」を2回ともしない日本酒を「生酒(なまざけ)」と言います。*火入れとは「火落ち菌」などの殺菌をすること。日本酒の中で菌が繁殖するとお酒が白濁、酸化、異香したりする。

「原酒」とは

アルコール度数の調整と香味のバランスをとるために「割水(わりみず)」をするのですが、その「加水」をいっさいしていない日本酒を言います。
*原酒のアルコールは度数は17〜19度くらい。加水されたものは15〜16度ぐらいになっている。←ハズです。

つまり「無濾過生原酒」とは100%フレッシュジュースのようなもの。世間的には「すっぴんのお酒」と呼ばれていたりします。しっかりと蔵管理されて、自信がなければ造れないお酒です。もちろん「生」なので常温保存や光が苦手なので新聞紙等で包んで冷蔵庫で保管してあげてください。

 

製造者/株式会社 松井酒造店
精米歩合/55%
使用米/雄町100%使用
アルコール度数/17〜18度

商品名/純米吟醸 無濾過生原酒 松の寿 雄町

◆稲荷コロッケ

そのまんまです。おいなりさんの生地にコロッケの具を詰め込んで揚げたもの。おいなりさんの生地自体には味は付いていないので意外とさっぱりと食べられる。ケチャップがとりあえず付いているが、具のポテトにしっかり味が付いているので、そのままで充分美味しく頂けます。衣はサクサクで食感も楽しめる一品です。

ズッキーニのトマトチーズ焼きと酔鯨

◆ズッキーニのトマトチーズ焼き

サラダのように見えますが、しっかりとした温料理。ズッキーニを鉄板で焼いて、その上のトマトとチーズをバーナーで焦がすことで濃厚なイタリアン料理に仕上がっています。ただ素材が野菜なのでサッパリと頂けます。。立ち飲みでは見かけない手の込んだ料理です。

イタリアンを日本酒で頂く。

一見、ミスマッチですが、実は日本酒は白ワインに合う料理はたいてい合わせられるのです。どちらも醸造酒で、お米で造るのが日本酒で、ブドウで造るものがワインなのです。兄弟と言えなくもないわけです。そのことはまた別のページでお話させていただくとして…。

特別純米酒 酔鯨-すいげい- オレンジラベル?

食事に合わせるために造られたお酒と言っても過言ではないでしょう。お店で飲むお酒と言うより、家飲み用のふつう酒。今回は冷えたものを飲ませて頂いたが、ひやかぬる燗で飲んでも美味しいお酒です。←と酒造会社も言っておられます。香りは控えめ、酸味はかなりある。高知のお酒!って感じのしっかりしたキレがある辛口純米酒ですね。お米の表記が無いのですが、たぶん地元のお米「アキツホ」じゃないかなぁと思っています。違ったらごめんなさい。

酔鯨の特別純米酒のラベルがたくさんある疑問。

実は四国のお酒好きで酔鯨もその一つ。たまたま左下の鯨の絵のあるものを飲んだことがあり、今回オレンジラベルの同じ特別純米酒というのを飲ませていただきました。仕様がどのお酒もおなじなのでラベルの違いが何を表しているのか分からないままです。不思議。ご存じの方、ご一報お願いします。

製造者/酔鯨酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/たぶんアキツホ
アルコール度数/15度

商品名/酔鯨 特別純米酒

 

松の司と肴

夏酒の季節ですね。
やっぱりフレッシュなお酒はおいしいし、肴もうまくなります。もちろん松の司も非常にフレッシュ。口開けの時の「ポンッ!」って音がいい。フルーティなのは松の司らしいですが、スッとのど元を通る透明感のある味わい。後味の余韻を楽しみながらもすぐにスッキリ感がやってきます。どこにも記載されていませんが、「あらばしり」か「うすにごり」のように発泡感を感じます。

製造者/松瀬酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/滋賀県竜王町産山田錦100%使用
アルコール度数/16〜17度

商品名/松の司 純米吟醸・選別

 

肴もすすみます。

◆天然ひらまさ葉わさびソース

ブリより断然ひらまさ。油っぽくなくさっぱり食べれます。食感もけっこう弾力ありましたよ。と、葉わさび。これが食欲を増幅させてくれます。まぁ、葉わさびだけでもお酒が進むんですけど…。

◆たことみょうがと新しょうがの辛子酢みそ

またこのたこがやわらかいこと。それでいて弾力もしっかりある。「もうさっぱりのオンパレードやぁー!」

 

「BY」って何?

ちょっと気になったので…。
日本酒のラベルを見ていると「H28BY」とありますが、なぜか一年前の表記になってますよね!?これは「H28」はもちろん「平成28年度」の意味で、「BY」は「Brewery Year」つまり「酒造年度(醸造年度とも言われています)」のことで、7月1日から翌6月30日に造られたお酒と言うことだそうです。で、製造年月が17.7月になっていますが、これはこの月に「瓶詰め」されたということであって、この日に出来たお酒ではないのです。ややこしいですねぇ。

本来、日本酒が出来るまでにかかる日数はひと月前後。もし7月1日に仕込み始めて、製造年月日が7月ならまるまる一年かけているということで、熟成酒あるいは古酒と呼ばれる濃厚で芳醇なお酒になっているはずですが、この松の司はフレッシュなお酒です。なので、仕込み始めたのは4月か5月くらいなのかもしれませんね。またどこかで詳しく調べて書いてみたいです。

「選別」と言う文字を発見!

お別れに何かはなむけの言葉を!………それは「餞別」。どうでも良いですね。

日本酒でいうところの「選別」は酒屋さんが自分のお店で卸すためだけに蔵元さんにお酒を発注することです。「PB酒」プライベートブランド酒とも言われています。だからラベルに蔵元さんはもちろん、酒屋さんの名前もシールでは無く印刷で刷り込まれています。ここでは「酒のやまもと」のオリジナルPB酒ということになります。ここも結構いいお酒をラインナップしています。時々、買わせていただいております。

長珍 純米60 新聞紙シリーズ

瓶詰めされた時の時事ネタがわかる日本酒

場合によっては囲碁の対戦表の時もある。もちろん愛知の新聞、中日新聞を使用。今のところ、それ以外を見たことが無い。広告欄のついた新聞で包まれたものもあるのでしょう。もしその広告が、他のお酒メーカーの広告だったらどうなるのでしょう?やっぱり返品?カラー頁のものもあるのかなぁ。酒屋で並べて置いてあったら見てみよう。*やっぱり「山中酒の店」ぐらいに行かないとないんでしょうね。

そもそも愛知で「新聞紙」と言えば「義侠-ぎきょう-」(山忠本家酒造)だったのですが、最近は長珍さんがお株を奪う勢いですね。まあ義侠の場合は普通に保護のために新聞紙で包んでいるだけで、取ると瓶に貼った義侠のラベルが出てきます。一方、長珍は新聞紙をはがすと素の瓶で、ラベルはありません。新聞紙の上から貼ったものがラベルなのです。演出目的込みのラベルって事です。成功ですね。長珍酒造さん。

うだうだ話しましたが、頂くことにしましょう。

長珍のイメージとしてあるものは、とにかく「芳醇そして濃厚」。今回はそのイメージを覆してくれるのでしょうか?……うう〜ん…「芳醇にして濃厚!!」。裏切らない!!口に含むとお米の旨みとコクがとろ〜りと押し寄せてきます。そしてノド越しにどどーんと酸味がやってきて過ぎて行きます。なかなかキレたお酒です。何か味の濃い肴を食べたくなる。【天然ひらまさ葉わさびソース】の葉わさび部分を頂く、辛さには辛さで対抗だ。

黒い三連星 純米吟醸

三人の若い蔵人を中心に新たに作られた作戦。その名も「ジェットストリームアタック」。もちろんガイア、マッシュ、オルテガの三人によって醸されたお酒である。残念ながらアムロによってやられてしまうが、この作戦は、永遠に語り継がれることであろう。ありがとう。

オルテガ、マッシュ、ジェットストリームアタックだ!

 

さぁて、お味の方は…
さわやかな香りで鼻こうをくすぐります。無濾過生原酒らしい甘みと酸味のバランスがすばらしい、フレッシュさに旨みを感じます。いわゆるフルーティーでジューシーでオイシーの三位一体攻撃です。口に残る酸味を肴で調和をとるのもいいでしょうね。食中酒にぴったりです。

そろそろ連邦軍も新酒のMSを開発しないと一方的にやられてしまうぞ。

製造者/美冨久酒造株式会社
精米歩合/55%
使用米/滋賀渡船六号100%
アルコール度数/17度

商品名/三連星 無濾過生原酒 純米吟醸 滋賀渡船六号

◆あげ漬け焼 肉みそ辛味大根のせ

甘いおあげさんを焼いたものの上に甘辛く炊いた肉みそ、その上から対照的な辛味大根と更に大葉、ミョウガ、カイワレの三薬味。上だけ食べるも良し、下だけ食べるも良し、併せて食べるも良し!まさに三位一体。

純青 愛山

夏の夜、天の川(ギャラクシー)を望みながら一献。
おりがらみの薄く白濁した様を天の川に見立て、プチプチシュワシュワした微発泡を銀河の星々に例えた、見事なネーミングとラベル。

生酛の香りはさほどせず、それでいて渋みと酸味は十分活かされている。さらに甘酸っぱいさがあるのに驚き。生酛と夏酒のハーモニー。いいとこ取りをしています。ちびちび飲むと言うより、ごくごくいけるジューシーさ。肴はなくても楽しめますが、あえて「伊勢赤鶏とセロリと辛味大根ごまだれ和え」を頂きました。

製造者/富久錦 株式会社
精米歩合/60%
使用米/愛山全量使用
アルコール度数/16度商品名/純青 愛山 生酛純米吟醸おりがらみ生

ちょっと食べちゃいましたが…。

◆伊勢赤鶏とセロリと辛味大根ごまだれ和え

セロリとう少し癖のある野菜と辛味大根の辛さの対決と言っても過言ではない。が、残念ながら辛味大根はごまだれに和えられて辛味が少しマイルドに。それに引き替えセロリの圧倒的存在感。シャキシャキした食感も残っており、癖になる組み合わせ。

ちょっとおまち!

記憶の片隅を探り出そうとしています。
本来なら、お酒を飲んだ時に、ちょっとした出来事と一緒にお酒の味を簡単にメモしておくのですが、初めて行くお店や雰囲気重視で飲む時は、ただお酒を楽しむだけにしています。

完全に味を忘れているので、ちょっとネットのチカラを借りようと調べていると別の疑問にぶつかりました。どうも数値が違うのです。
日本酒度が+2.0や+11.0とかもあるのでまるで違うお酒なのでは?と疑問が膨らみます。蔵元の高橋酒造店のHPをのぞいてみるとたしかに「雄町純米」と「雄町純米辛口」の2種類を出荷しているとあるので、少しナットク。それではその二つのお酒の違いはどこで見分ければいいのだろうか?
もしかしたらラベルの上に貼ってる「生酒」のシール?!と思いネットで調べているとシールのあるもので+11.0がありました。しかしこのお酒は+1.0なのでそこではないようです。

もしかしたら年度の問題なのか?
今年は日本酒度+2.0で、HPで見つけたお酒は2014年度のものでしたし、これは+1.0なので今年のものではないのかもしれない…。まぁ結局解決してないのですが、そういう事にしておくかっ!そうしよう!!

製造者/合資会社 高橋酒造店
容量/1,800ml
精米歩合/58%
使用米/岡山県産 雄町100%
アルコール度数/15.5度

商品名/東北泉 雄町純米 ちょっとおまち

◆お総菜ちょこっと盛り(きんぴら風?・カブの漬物・うざく)

“ぼっち”飲みにはこういうメニューがあるとうれしいねぇ。