もう粕汁じゃない

とにかく具だくさんである。ふつう粕汁って汁を飲んで体を温めるものでしょう?なのにほとんどが「具」なのである。おまけに一人前の量が多いので本当の「たくさん」になってしまいます。あと粕にもこだわるのである。なんたら酒造の大吟醸の粕を使ってみたり、甘酒を使ってみたり、とにかくこだわる。それがどれも美味しいからどうしようも無い。せめてもう少しボリュームを減らしてくださいな。

この時期だけの稀少な「安芸虎しぼりたて」

無濾過生酒なのにアルコール度数が16度と抑え気味なのですが、新酒ならではのフレッシュで活き活きしたお酒です。山田錦らしい香りを楽しみながらスッキリした味わいと無濾過ならではのコクと柔らかい旨みの余韻を楽しめます。これは肴なしでしばらく楽しもう。

醸造元/有限会社 有光酒造場
精米歩合/60%
使用米/酒造好適米山田錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+2

商品名/安芸虎 しぼりたて 純米吟醸 無濾過生酒

雪の茅舎 純米吟醸 生酒

「ゆきのめいしゃ」下さい!

って頼むと恥ずかしい思いをします。「ゆきのぼうしゃ」です。「茅」と「芽」は似ているからね。♪ 若いという字は苦しい字に似てるわ ♪ って歌があったなぁ、関係ないけどね!「ヌーボー」と謳っているだけあって新酒です。でも「ヌーヴォー」と書かない辺りが日本語的で間抜けに見えて微笑ましいです。

↓これは「ぬ〜ぼ〜」!

新酒で果実のようなフレッシュ感を味わえるのですが、香り高く芳醇な味わいも楽しめます。喉ごしはキレよりも上品な酸を感じ、余韻が残ります。肴なしでも楽しめそうです。*いつからなんでしょう?ジャケットがメタリックなピンクになったのは?でも新酒の季節が来たなぁとワクワクしてきます。

醸造元/株式会社 齋彌(さいよ)酒造店
精米歩合/55%
使用米/山田錦20% あきた酒こまち80%
アルコール度数/16度
日本酒度/+3

商品名/雪の茅舎 純米吟醸 生酒

◆鶏舞茸しそつくね

もう「おいしい!」としか言えない!舞茸の食感はもちろん、しその風味がお酒をぐいっと飲め!と煽ってきます。意外とあっさりめの和風タレなのでビールより日本酒が合います。以前は鶏なんこつ部分を入れてコリコリ感のあるつくねでしたが、今日のはジューシーです。舞茸がリカバーしています。

神雷 黒ラベル 純米吟醸酒

なぜか蔵元紹介から…。

おおよそ標高400m、周囲を山と緑に囲まれ、豊かな自然の恵みを享受したわれわれの先人たちは、日本の文化である“清酒”という形でそれを体現してき ました。自然に逆らうことなく阿ることもなく自然と一体となり、三輪酒造は時の流れに翻弄されつつも脈々と酒造りを受け継いできました。
今 わたくしども“酒屋”に課せられた使命は、先人たちが築き上げた“清酒”という文化を伝承していくことを通して、生活の潤いを、人生の喜びと悲しみを、共に味わっていくことではないかと思っています。

神雷(しんらい)のネーミングの由来は、その昔、酒蔵に落雷があったが大過なかった事、また神の宿る国「神石(じんせき)」にあやかり命名されました。 「信頼(しんらい=神雷)して飲んで頂きたい」という蔵元の想いも込められています。【蔵元より】

この蔵元のお酒のジャケットは分かりやすく色分けされています。山田錦は「赤」八反錦は「白」千本錦は「青」。純米吟醸の「黒」イレギュラーで三温至福が「緑」となっているようです。

申し訳ありませんが初めて聞く名前のお酒です。広島のお酒のようですが、全国に進出しようとしているのでしょうか?!単に広島からお取り寄せしただけなのでしょうか!

それではいただきます。

香りはしっかりスイートな果実香。口に含んでもやはりフルーティな旨味が広がり、鼻から抜ける香りがたまりません。が、喉ごしのキレがしっかりあるので、思わず「K!Y!K!ウ〜ン♥!」って唸ります。千本錦ってお米も知らなかったので調べてみるとやはり「山田錦」でした。山田錦を広島の気候風土に適するように改良育成されて造られた広島オリジナルの酒米でした。

醸造元/三輪酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/広島県産千本錦100%
アルコール度数/16〜17度
日本酒度/+4.5

商品名/清酒“神雷” 黒ラベル 純米吟醸酒

 

◆カツレツ

「カツレツ」と「トンカツ」何が違うのだろう?って話になった。なんやかんや、うんちくを聞かされたが、飲んだ席で聞いた話なんて右から左です。

語源はフランス語の「コートレット-costelette-」で、英語圏では「カットレット-cutlet-」と発音され、それが日本に来る間に「カツレツ」となったようです。ビフカツは「ビーフカツレット」、とんかつは「豚(とん)カツレット」を略した名前ってことですね。

ただ料理方法も違うので紹介。カツレツは小麦粉やパン粉を付けたものを油を引いたフライパンでソテーしたもので、とんかつは油で揚げたものを総じて言っているようです。まあ境界線はあやふやなのですが…。

 

カレーに日本酒

うどん屋さんで食べるカレーうどんが好きだ。牛バラ肉ときざみのお揚げさんあとおネギ。出汁で炊いてカレー粉に片栗粉でとろみを付けたカレーうどん。最近食べていないなぁ。久しぶりに食べに行こうかな。

と言いながらこれはそのカレーでは無い。タマネギをきつね色になるまで炒め、きちんと小麦粉も炒めるところから、とろとろになるまで煮込んだカレーである。ただ、日本酒に合わせられるように出汁をとって作ってあります。香辛料もいろいろ組み合わせてあり、深い辛味があって美味しいです。さて、その辛いカレーに合わせられる日本酒は…。

鶴齢-かくれい-特別純米美山錦。

今年最初のお酒、無濾過生原酒です。鶴齢のお酒らしくコクとうま味、キレは十分楽しめます。更に新酒らしく若々しい酸味と爽やかな甘みも楽しめます。カレーを楽しみながらも存在感を表せる唯一無二なお酒です。

 

醸造元/青木酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/美山錦100%
アルコール度数/17度
日本酒度/非公開

商品名/鶴齢-かくれい- 特別純米  美山錦

牡蠣九条ネギ玉子とじ

もう説明できない。食べた人だけに共有できる美味しさです。牡蠣はもちろん生用でミルキー、ネギもわざわざ九条ネギを使用。これが甘くてシャキシャキ。卵もオレンジ色の上等な奴を使用。火を通しすぎずに良いアンバイで出してくれる。卵のとろとろさは時間がたってもとろとろのままで牡蠣といい相性です。いやー、定番のメニューにしてほしい。

「常山」の醸造元、常山酒造さんは福井県福井市の小さな酒造。「飲む人と酒を通じて対話する」というモットーに「分かりやすい美味しさ」「忘れがたい特徴」をコンセプトに年々酒質を向上させ、県内でも注目を浴びている越前の美酒です。

そしてこれはマスカットジュースだ!ぶどうのような軽い果実感。新酒しぼりたてだけあってガス感もしっかり楽しめる。果実感の甘みも十分あるが、飲み終わりに感じる瑞々しくシャープな味わいが流してくれる。もう十分「忘れがたい特徴」を出している良いお酒です。マスカットソーダと呼ぼう!やはり新酒は面白いなぁ♬

醸造元/常山酒造 合資会社
精米歩合/麹米50% 掛米60%
使用米/福井県産特別栽培米五百万石100%
アルコール度数/16〜17度
日本酒度/+3

商品名/常山 純米吟醸 槽場初詰 生

皮付カリカリ豚バラゆずこしょう酢

豚バラが堅くてカリカリなわけではありません。皮部分がカリカリで内側は柔らかく仕上がっております。それに「柚子胡椒酢」をかけていただきます。ぺろり完食。

水芭蕉 純米吟醸中汲み生酒

やはりこの時期なので「新酒」です。新酒らしいし爽やかな旨みと酸味でぼりたて感を楽しめます。さらに香りとうま味のバランスが最良になると言われる搾り行程の「中汲み」部分を汲み取った無濾過生酒。もう大吟醸と言っても過言では無い。お値段もね♬

醸造元/永井酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/兵庫県産山田錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+3

商品名/水芭蕉 純米吟醸 中汲み 生酒

田中六五

65歳の田中さんが作っているわけではない。福岡県の糸島市は全国でも知られる(知らなかった!)酒米・山田錦の生産地。その山田錦の「」んぼの「」から生まれたお酒。蔵元さんの名前が「田中」克典さん。「田んぼの中」に蔵が建っている事。精米歩合を65%で醸造していることから「田中六五」と名付けられました。

新酒らしいフレッシュさはもちろんありますが、総じて落ち着いた味わいです。口に含むと柔らかくとろみさえ感じます。(思わずグラスを回してしまいました。)それでいて喉ごしにはスッキリとしたキレもあります。蔵元さんは若い人と聞いていましたが、ベテランの味わいがあります。

伝統のハネ木搾りとは

白糸酒造の「田中六五」は「ハネ木搾り」という今ではほとんど使用されていない古来の槽搾りにこだわり、「ハネ木」と呼ばれる巨木の先に石を「重し」として吊してテコの原理を利用して2日間ゆっくりと時間を掛けて搾る手法で造られています。この手間暇が上質なお酒を醸し出しているのでしょうね。*酒蔵開きの季節に「はね木まつり」というイベントを行っているので実際の作業も見せてもらえるかも知れませんよ。

醸造元/有限会社 白糸酒造
精米歩合/65%
使用米/白糸産山田錦100%
アルコール度数/15度
日本酒度/未公開

商品名/田中六五

久しぶりに大関

今日は桁違いに寒かった。手袋をしてもまだかじかんでいる。本当なら「まずはビールから」の精神にのっとりまずはビールと行きたいのですが、手がぁ手がぁーかじかんで感覚が無くなっていたので、手を温めるために、何年かぶりに燗を頼む。大関のね!(*他の燗酒はふつうに飲んでますよ!)

そう言えば、初めてこのお店に来たのも寒い時期だったなぁ。で、最初に頼んだのがこれ。大関・山田錦特別純米酒の燗酒だった。徳利もスタイリッシュで珍しかったなぁ。今はもう出せない「朝取り鶏生肝」は贅沢やったなぁ「砂ずりの刺身」なんかも出してた。丁寧に余計な部分を削いで、その削いだ部分は鉄板で焼いて出してくれた。そんな話をマスターとしてみたが、向こうは覚えてない。当然だ!と感傷的にさせるのもこの寒さのせいなのかもしれない。

実はそれなりに美味しいんですよね。他にもっと美味しいのがあるので頼まないだけなのですよ。純米酒らしく米の旨みもあるし芳醇で辛口…ってラベルに書いてあるとおりやんか!

 

醸造元/大関 株式会社
精米歩合/70%
使用米/兵庫県産山田錦100%
アルコール度数/14度
日本酒度/+3

商品名/大関 特選 特別純米酒 山田錦

 

◆ ◆ ◆

◆和牛洋風野菜スープ

スープじゃなーい!具が多いってばよー!野菜の旨みが十分に出たスープなのですが、スープより具の野菜が美味しいので、スープを楽しむための肴では無くなっている。もうこの一品だけでお腹いっぱいになる。(←うそ。もっと食べる♬)

篠峯 山田錦 純米 vs 篠峯 ろくまる 雄町 純米吟醸

難波にある千代酒造の直営居酒屋「櫛羅」にて、篠峯の山田錦の純米を頂く。篠峯は米違いでたくさんの種類を作るので何を飲んだら良いのか迷ってしまう。なのでお店の人にある程度、「こんなの!」って希望を言っておまかせにする。で、出てきたのがこれ!微発砲でうすにごり、ほんのりと甘い香り、口に含むと爽やかで甘味も感じられる。心地良い、うま味と飲み終わりに辛味が広がります。最後の一杯だったためか、シュワシュワ、プチプチ感はほとんど感じられませんでした。口開けならシュワシュワも楽しめそうです。日本酒度が+10とありますが、数値ほど辛くありません。バランスが良いのでしょうね!

 

製造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/麹米60% 掛米70%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+10

商品名/篠峯 山田錦 純米 超辛無濾過生原酒

 

続いて「ろくまるシリーズ」の「雄町」を出していただく。「ろくまる」とはもちろん、精米歩合の数値60%のことです。瓶の色や「晩秋」とか聞くとひやおろしっぽいがどうなのだろう?それではいただきます。

フレッシュで濃厚!

どういうこと?発泡感がある!シュワシュワです。が、濃厚でもあるのです。あらためて感想を言うと香りはフルーティ。口当たりはフレッシュで炭酸の刺激と共に濃厚なうま味が広がります。(←この濃厚さがひやおろしなのかな?)で、喉ごしにキレもある。つまり「美味しい!」のである。うん、深く考えるのはやめよう!どこにも書いてないので「ひやおろし」では無いのでしょう。

またひとつ疑問が出てきました。↓下の写真に書いてある「裏・篠峯バージョン」って何?
で、調べてみた!もともとは取扱店限定商品として流通していた「ろくまる」シリーズのことらしい。つまり「ろくまる」シリーズ全般のお酒はすべて「裏・篠峯」と言うことになる。

製造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/赤磐産雄町100%
アルコール度数/16度
日本酒度/ー2

商品名/篠峯 ろくまる 雄町 晩秋旨酒