カッパのさいぼし&きずし&むかご

◆カッパのさいぼし

頼むたびにいつも聞いてしまう。「カッパ」って何?もう3、4回は頼んでいるのに…。その度にお店のマスターが教えてくれる。申し訳ない…。これがまた旨いこと、旨いこと。だから何度も頼むのだが、お店を訪ねるたびにに忘れる。唯一確信していることは「カッパ」では無い!と言うことです。「さいぼし」とは肉の乾物、燻製にしたもののことで、一般的には馬肉の干し物の事を指すようです。

そして「カッパ」は牛の特定の部位のことをいいます。場所で言うと「おなかの皮と脂身の間のお肉」です。皮と脂身の間なので薄っぺらい形をしており、味はカルビに接しているだけあって濃厚な味を楽しめます。そして結構な歯ごたえが楽しめます。正式名は「かっぱすじ」ですじ肉ですから当然なのですが…。噛めば噛むほど、肉の旨味が出るので一石二鳥です。ただここで出されているカッパのさいぼしは薄めにカットして食べやすくしてくれているので、「顎関節症」とかでなければ美味しく頂けると思います。*どこをどうみたらそうなるのか「雨合羽を広げたみたいなかたち」からこの名前がついたそうです。

◆サバのきずし

どうやら「きずし」は関西での言い方のようで、関東では「しめさば」と呼ぶのが一般的なようです。ここの「きずし」はしめ方が浅く、生っぽく頂けるので大好きです。まあ早い時間に頂くからなのかもしれません。(昼の2時くらいから飲んでます♫)夜にはもう少し酢に漬かってしまっているのかも知れませんね。

◆ムカゴの塩ゆで

スタンダードな食べ方です。塩が添えてありますが、そのままでの少し塩味は付いています。ただお酒を飲みながら食べるには岩塩をちょっと付けて食べる方がお酒が進みます。*量が少ないとお思いでしょう。実は…。おまけで頂いたものです。たまに嬉しいサービスをしてくれます。で、お味はと言うと、ほくほくで「やめられない!とまらない!」状態です。山芋なのにネバネバも匂いもなくクセのない美味しさです。それとご存知でしたか?むかごって地上にのびた枝葉(正確には蔓-つる-)の部分に出来るんですってね!てっきり土の中の山芋の周りに小さく出来るものだと思っていました。勉強になるねぇ〜。

◆篠峯 伊勢錦 純米 うすにごり(左)
◆篠峯 Vert 亀ノ戸 純米吟醸 田園ラベルシリーズ「翠」(右)

伊勢錦を使用したうすにごり生原酒。「伊勢錦」ってあまり聞かないけど、やはり神仏系のお米なのでしょうか?ってことでちょいと調べてみました。1849年、多気郡勢和村の朝柄って所に住んでいた岡山友清氏が在来品種の酒米「大和」に品種改良を行い1860年に誕生した酒造好適米。その後、お伊勢参りの参宮街道の頒布所にて無料配布されたことにより、日本各地に広まったと言われています。伊勢錦を使用して醸造した日本酒は香り高い味わいで、瞬く間に評判となり、近畿圏では積極的に生産が行われていたのですが、戦時中の米不足や育てるのが難しかった為、徐々に栽培されなくなり、昭和25年には一切生産されなくなり、幻の酒米と呼ばれるようになったそうな。

まずは篠峯「伊勢錦純米うすにごり」から頂きます。清々しい香りがあり、口当たりの優しいシュワシュワが楽しめます。旨味の中に酸味が広がり、爽やかな飲み心地がいい感じです。食事にぴったり合いそうです。それはそうと、お店の人に「このラベルちょっとした遊びがあるんですよ!わかります?」って聞かれました。残念ながら気がつけず、教えてもらったのが、案山子の顔が「へのへのもへじ」じゃなく「しのしのみねじ」になっているとのこと。しかし、老眼でしかも裸眼だったので全くぼけぼけでどんなに目をこらしても見えず!仕方なくカメラで接写してズームアップで確認させて頂きました。なるほどね ♫ 遊んでますね!帯の部分も何か意味がありそうな結び目ですね。

続いて頂いたのは「Vert-ヴェルト-亀ノ尾田園ラベルシリーズ〈翠〉」。これは美味しい♫もうサイダーいやラムネのように甘い香りとシュワシュワとまでは行かないけど、酸味があって口の中に爽快な旨味が広がっていく。のど越しはスッキリとしたキレがあり、なかなかのお気に入りになりそう!でも限定酒とあるので次飲めるのは来年になるのかも。あるいは今年っきりって事もありえる。限定酒は限定酒でも千日前櫛羅限定ですからね。Velt-ヴェルト-とはフランス語で翠(緑)のことです。篠峯には山田錦で造った純米吟醸にAzur -アジュール-と言う名の青ラベルとblanc-ブランク-山田錦ささにごりというお酒もあった。もう無くなったのかな?飲んでませんが…。

 

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商品名/篠峯 伊勢錦 純米うすにごり 無漏過生原酒

精米歩合/66%
使用米/伊勢錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+7.0
酸度/2.3

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商品名/篠峯 Vert(ヴェルト)亀ノ尾 純米吟醸 無漏過生原酒 田園ラベルシリーズ「翠」

精米歩合/55%
使用米/奈良県産亀ノ尾100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+7.0
酸度/1.3

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製造元/千代酒造 株式会社

 

長珍 新聞紙じゃないシリーズ

◆長珍 純米八反錦60「ささにごり生」

「このお酒は搾ったそのままの味をお伝えするために濾過・割水・火入れなど全く手を加えないで一本ずつタンクより直汲みにて蔵出しをしている」っと親切丁寧にわかりやすく書いて頂いている。日本酒に詳しくなると「純米無濾過生原酒」だけで伝わるのですけど…。でも愛を感じます♡「ささにごり」とは、漢字で書くと「細濁り」つまり「少し濁る」。うすにごりってことです。日本酒度+8.0と辛口ながら純米らしい米の濃厚な旨味が出ているので甘く感じられる。が、のど越しにはきちんと酸が効いている、シャープなキレを楽しめる。それにしても長珍はうすにごりなのに濃厚ですね。

醸造元/長珍酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/広島県産八反錦100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+8.0
酸度/1.8

商品名/長珍 純米八反錦60 ささにごり生

 

◆昆布大根ハムツナ新玉ポテトサラダ

よくよく見るとメニュー名は具材を言ってているだけなのだと気がつく。「マスターの気まぐれサラダ」とか「レイトンさんの誘惑サラダ」とか名前を考えればいいのに…。

◆梅しそレンコンつくね

インスタ映えはしないビジュアルだが、かなり美味しい。たれももちろん美味しいのですが、梅しそを入れることでかなりさっぱりと頂ける。レンコンのサクサクもかなりのポイントアップです。

誠鏡 純米生原酒 しぼりたて

広島県産の新米を使って仕込まれた新米新酒のしぼりたてです。最初、黄色みを帯びているので、「ひやおろし」か?と肝をひやしたが、間違いなく新酒だ。色がつくと古酒のイメージがあるが、色が透明なのは濾過をしているからなのです。「えっ?無濾過でも透明のお酒あるやん!」となるのですが、実はふたつの「濾」があるのです。

「濾す」と「濾過」

「濾す」とは「醪-もろみ-」の状態のものを圧搾機や袋などで搾られること。液体部分とかす部分とに分離する作業のこと。専門用語で「上槽」といいます。(←知っているように書いていますが、ネットで調べているだけですよ!)

「濾過」には粉末状の「活性炭」を入れて濾過機かける方法(炭濾過)と「活性炭」を使わずに濾過機にかける方法(素濾過)があります。ちなみに活性炭は針葉樹を炭にしたものだそうです。炭には様々な小さな穴があいていて、この穴の大小によって吸着される物質が変わります。一番小さな穴に吸着されるのが「香り」その変化を活性炭で調整しているのです。香り調整用の活性炭より穴の大きなものが、「色・味」の調整用です。使いすぎるといい味や香りも消してしまうので、職人さんの腕の見せ所です。

で、最初の疑問に答えてませんでしたね…。「無濾過なのに透明のお酒あるやん!」の答えは低温でゆっくり時間をかけて発酵させる「吟醸造り」と呼ばれる製法で造ると色は透明に近くなり、独特な吟醸香(いわゆるフルーティ)と淡麗な味わいになるそうです。(←なぜ無濾過の話をした!と攻めないでください。)

ようやくですが誠鏡を頂くことにしましょう。やはり新米新酒ならではのフレッシュな香りとプチプチのジューシー感を味わえます。「ザ・しぼりたて」です。ただ「あらばしり」のような雑味はなく、しっかりした旨味、コクがあります。

製造元/中尾醸造 株式会社
精米歩合/65%
使用米/地元米新千本100%
アルコール度数/16度
日本酒度/−1.0
酸度/1.5

商品名/誠鏡 純米生原酒 しぼりたて

 

◆肉どうふ

やはり寒い日はあったかメニューに限ります。あっさり目の味付けで好みの味です。でもしっかり出汁が出ており、いや具材よりだし汁がメインと言っていい。うまし!

 

鯨波-くじらなみ- 純米 無濾過生

「ひだほまれ」柔らかい旨味=お米がとろけるような味わい

というキャッチフレーズを見つけた。残念!気がつかなかった!!とろけたかなぁ?確かに濃厚ではあったからなぁ…。そして良ーく見るとかわいい鯨がいます!これも残念!ネットで初めて気がついた!もう四回以上は飲んでいるのに。でもなんとか写真には収めていたので下に載せておきます。

銘酒鯨波の由来

雄大な中央アルプスを望む標高六百米にある酒造から「山の上を流れる雲が大海を泳ぐ鯨に似ていた」と言うことから誕生しました。←鯨にみえるなんて侍ジャイアンツの番場蛮ぐらいだと思っていたのに…。いるもんですね。「蛮ちゃん、あのグラウンド、何に見える?」「フッ、あれはでっかい鯨よぉー!」

恵那醸造さんよ、

雲というちっぽけな鯨など相手にせず、

もっと大きな相手と勝負せんかぁ!

奥深き日本酒道という、

とてつもなく大きな鯨を。

 

純米なのにフレッシュで濃厚な吟醸香。もう純米吟醸ですよコレ!飲み口もメロンのような濃厚で甘味も旨味もぐぅぅぅっとやって来る。基本的には甘みが主張している。うわぁってぐらい甘みを感じてしまう。後味に新種らしい苦みと酸でキレてくれるおかげで甘さよりも旨さの余韻を味わえます。濃厚ボリューム満点の甘旨酒でした。(←そんな言葉があるのかな?)

醸造元/恵那醸造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/岐阜県産ひだほまれ100%
アルコール度数/17〜18度
日本酒度/−
酸度/−

商品名/鯨波 純米 無漏過生

◆タラ白子とネギとひき肉(仮)

これはなんだろう!めっちゃ美味しそうなんですけど…。ネギとひき肉とタラの白子だろうか?なので仮に「タラ白子とネギとひき肉」と名付けておきました。味付けは何となくですが、すき焼き風じゃないかなぁ。ネギの他に野沢菜っぽいもんも入っている。いや菜の花かもしれない。きっと美味しかったんでしょうね。でもタラ白子をこんな風な味付けで食べるのは珍しいね。それにしても、かなり老化が始まっているようだ。

竹雀 -take suzume- 純米直汲み生

岐阜県産の「五百万石」を搾ったまま一切手を加える事無くそのまま瓶詰めしたうすにごりの純米酒。甘みは控えめです。「五百万石米」は淡麗でスッキリした味わいに仕上がるのが特徴なのに、米の旨味の乗った味わい深い一本。滓の雑味がいい感じに旨味を引き立てている。のど越しには爽やかでキレイな酸味が味わいを引き締めてくれる。大人のサイダーだ。やはり搾りたてはうまいね!*このお酒の情報として「搾ったまま一切手を加える事無くそのまま瓶詰め」とある。これは無濾過生原酒ってことでいいのでしょうか?アルコール度数も高いのできっとそうなのでしょうね。うん、そういうことにしておこう!

醸造元/大塚酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/富山県五百万石100%
アルコール度数/17〜18度
日本酒度/+6.0
酸度/2.0

商品名/竹雀〜たけすずめ〜純米直汲み 生

 

豊盃 純米しぼりたて

弘前の小さな酒蔵「豊盃」。以前からあったのでしょうが、最近よく見かける。全国に展開を始めたのでしょうか?その「豊盃」が新酒の時期だけ出荷される限定品「純米しぼりたて生酒」。酒米は地元青森を代表する酒造好適米「華吹雪」。丁寧な吟醸造りで醸し上げられた酒を無濾過生原酒で仕上げています。

典型的なコメントになりますが、しぼりたて生酒らしく、フレッシュで清々しさと青リンゴのようなフルーティな香りの飲み口。新酒ですが、芳醇な味わいがしっかり出ています。キレのある爽やかな後味は、肴(あて)を選ばず、箸を進めてくれます。万人に美味しいと言わせるお酒です。(←万人は言い過ぎたなぁ)飲んでいる時は気にならないくらい、ゴクゴク飲めてしまうのですが、アルコール度数に注意!*純米と表記があるが、もう純米吟醸と言っても過言でないです。

醸造元/三浦酒造 株式会社
精米歩合/麹米55% 掛米60%
使用米/弘前市藤代産華吹雪100%
アルコール度数/17〜18度
日本酒度/+1〜3

商品名/豊盃 純米しぼりたて 生酒

◆ハーブウィンナーとれんこんときのこ(仮)

料理名を忘れた!メモを忘れるとこういう事になる。とりあえず見た目で味を想像して下さい。

◆ミートボールチーズ(仮)

ミートソースのミートボールじゃなかったかな?チーズはなんかいいやつだったと思う。ふつうのとろけるチーズではない。味は…想像してください。イマ〜ジン・ゼアズ・ノー・ヘヴァン ♪

会津中将 生純米原酒

カテゴリーというものがある。そのモノがどの枠に当てはまるのかをわかりやすく仕分けるためのもの。「無濾過生原酒」というカテゴリーを作るとする。すると後々から「無濾過原酒」と言うものが出てくる。「生」じゃないものだ。仕方ないので「無濾過生酒」のカテゴリーも作る。しばらくすると無濾過じゃない「生原酒」ってのが出てきた。あーこんな事になるなら最初に「無濾過」と「生原酒」を分けて置くんだったと後悔するが後の祭り。仕方ないので「無濾過生原酒」があるが「無濾過」「生原酒」もカテゴリーになる。どんどんカテゴリーが増えてくる。分ける意味があるのかすら分からなく。

カテゴリー泣かせの会津中将

そして「会津中将-生純米原酒」←なぜ「生」と「原酒」の間に「純米」を入れるのか!何かこだわりがあるのか!単純によそと同じにしたくないだけの意地悪なのか!今、無限カテゴリー地獄に陥っている。さすがにこれは「無濾過生原酒」のカテゴリーに入れてもいいよね!ね!「会津中将-純米-無濾過生原酒」でいいよね!だらだらと愚痴を書いてしまいました。申し訳ない。そろそろ頂くとしましょう。「美味しい」ってカテゴリーがあれば間違いなく入っている。

初しぼり新酒らしくフレッシュで柑橘香が良い!うすにごりですがシュワシュワはしておらず、「ザ・バランス」と言って良い甘み旨み酸味バランスが抜群。飲んだ後の酸もキレがあってスッキリ!「会津中将」は通常のものを飲んでもハズレが無い。注文をつけるとしたら、これを置くなら肴も美味しいものを食べさせて欲しい。

醸造元/鶴の江酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/五百万石100%
日本酒度/+2.0
酸度/1.8
アルコール度数/17度

商品名/会津中将 生純米原酒 無濾過初しぼり

牡蠣の酒蒸と南

南 無濾過 純米中取り

醸造元/有限会社 南酒造場
精米歩合/60%
使用米/松山三井100%
日本酒度/+8.0
酸度/1.7
アルコール度数/16〜17度

商品名/南 無濾過 純米中取り

 

◆小松菜と厚揚げの煮浸し

冬はやっぱり粕汁。

粕汁って全国的にポピュラーのものだと思っていたのですが、関西の酒造地域から広まった料理のようですね!ただ、酒造や蔵元の多い東北圏ではもともと食べる習慣が無かったそうな。東北では麹の入った味噌で味噌汁を作るが一般的だったそうです。今はテレビなどの影響で全国的に拡がってしまっているという事。この話を聞いて驚いたのを覚えている。

*粕汁の具はその家庭によって違うのでしょう。鮭やぶりなどの身を入れるのは良いのですが、あらを入れるのが少し苦手。出汁は出るので美味しくなるのですが、骨を避けるため最後まで、きれいに飲みきれないのです。気をつけながら飲まないといけないのがちょっとね。それ以外は何が入っていてもいいのですが、きざみ油揚げは入れておいて欲しい!

皆さん、飲み屋さんで粕汁は暖まるために最初に頼みますか?それとも〆に頼まれますか?

西堀工房「袋取しずく」純米無濾過生原酒

醪(もろみ)を入れた酒袋を袋吊りにし、無圧で搾ったお酒。(←いや「搾る」とはおかしな表現です。袋やお酒の重みで自然に染み出て来る状態のものです。)いわゆる「あらばしり」。精米歩合が70%とお米を削っていないのに…純米酒扱いなのに…。もう純米吟醸クラスのきれいでまろやかな味わいです。おまけに新米らしくフレッシュでキレものど元にキュッと来ます。やっぱりこの時期(新米)のお酒は美味しいですね!

醸造元/西堀酒造 株式会社
精米歩合/70%
使用米/栃木産酒造好適米 栃木14号100%
日本酒度/+7.0
酸度/1.7
アルコール度数/17度

商品名/西堀工房「袋取しずく」純米無ろ過生原酒