黒牛 純米酒 山田錦 無濾過生原酒

これはちょっと美味しすぎる黒牛です。いつも普通の黒牛で良い!って言っているのですが、なかなか言うことを聞いてくれない。ってことで、頂くのは、山田錦を全量使用し、さらに品評会クラスと言われる「中取り」部分だけで瓶詰めされた超限定酒。春先に一度「黒牛」を飲ませて頂いたが、その時は「あらばしり」という荒々しさのあるフレッシュでピチピチなお酒だったと思う。

純米酒なのにフルーティな香り、いわゆる吟醸香が漂います。ひとくち口に含むと結構、濃厚な味わいです。山田錦米ならではの旨み甘みがしっかりと出ている。そして黒牛らしい独特な味わいと酸のキレもしっかり感じられます。柔らかい甘みの辛口酒と言えばいいのでしょうか?これは肴のいらないお酒です。食前酒には贅沢なので、食後のデザートとして飲んでみてはいかが?

醸造元/株式会社 名手酒造店
精米歩合/麹米50%、掛米60%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/18.5度
日本酒度/+4.5
酸度/1.8

商品名/黒牛 純米酒 中取り無濾過生原酒 全量山田錦

 

◆たこのお焼き

「たこのお焼き」って「たこ焼き」って事になるのかなぁ。って事はこの味付けでたこ焼きを作れば新感覚の「ネオたこ焼き」として登録商標とれるんやないの?どう?マスター。*ちょこっと右下に見えているのが「らっきょう」。根と土のついたものを毎晩、地道に洗っては取って、洗っては取って、作業しているのを見ているので、美味しさもひとしおです。

篠峯 愛山 純米 無濾過生原酒

篠峯らしいお酒です。いや、千代酒造らしいと言うべきかな。洗練された酸味と愛山米ならではのしっかり感と上品な甘みがバランス良く味わえるお酒になっています。篠峯らしい細やかなピチピチ感も楽しめます。香りはあまり無かったような…。ただ微発泡感があるせいか、さわやかなマスカット的なものを感じた…気がする。口開け時とは違い瑞々しさの中にもしっかりとした旨み・甘みが口の中に広がります。その後に酸の波がやってきてのど元をキレて行きます。青っぽさや渋みはほとんど消えてました。こういう変化を楽しめるのも良いですね。

山田錦より粒が大きく、穂の背が高いため倒れやすく、栽培が難しく、一部の酒造しか手に入らなかった酒米「愛山米」。その兵庫県産の愛山米を66%精白。酒質が一番いいとされる「中取り」部分のみを瓶詰めしています。どおりで美味しい訳です。

醸造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/66%
使用米/兵庫県産愛山米100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+5.0
酸度/2.1

商品名/篠峯 愛山 純米 中取り 無濾過生原酒

牡蠣の酒蒸と南

南 無濾過 純米中取り

醸造元/有限会社 南酒造場
精米歩合/60%
使用米/松山三井100%
日本酒度/+8.0
酸度/1.7
アルコール度数/16〜17度

商品名/南 無濾過 純米中取り

 

◆小松菜と厚揚げの煮浸し

しいたけしろねぎとりそぼろたまご

魔法の言葉「しいたけしろねぎとりそぼろたまご」

どういう呪文効果があるのかというと、鉄鍋で椎茸と白ネギと鶏そぼろに火を通し最後に上等な卵をのせた、もうほとんどすき焼きと言っていい美味しいものが頂ける呪文です。悩みどころは卵を崩して、すき焼き風に食べるべきか、半熟になるまで火を通して一気にちゅるっとすするべきか。答えは卵を崩して玉子とじのようにして頂きました。底に残った汁を全部食べるには最後ごはんで「おじや」にして頂くのがベストなのでしょうが、残念ながらご飯が無く、あきらめました。

伊賀の酒 三重錦 純米吟醸 中取り おりがらみ

女性を意識しているのかジャケットがスタイリッシュで可愛らしいデザインです。お味の方も軽くフルーティ(メロン系)な香りがあり、口に含むと爽やかなフレッシュ感でぴちぴちした微発砲があります。ほどよく癖のあるコクとおりがらみらしい苦味もあり、日本酒好きが満足できる味わいです。何杯でもお代わりしたくなる食前&食中酒だと思います。もちろんこのすき焼き風にも合います。

少しフシギがあります。下の写真に精米歩合の欄があるのですが、掛米が雄山錦60%山田錦52%とあります。ところがネットで同じお酒を見ているとすべて八反錦と記載されているのです。たしかに雄山錦を使った「純米うすにごり生」もあるのですが、それはあきらかに別のお酒です。もしかしたら蔵元さんがおなじうすにごりなので間違って雄山錦のはんこを押してしまったのかな?でもインスタでどうどうと写真をあげているので、間違ってないのか??どっち!!

醸造元/仲井仁平酒造場
精米歩合/麹米:山田錦50% 掛米:山田錦52%・雄山錦60%
使用米/山田錦+雄山錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+5

商品名/三重錦 純米吟醸 中取り生 おりがらみ

忠愛 中取り純米吟醸

栃木県 富川酒造の「忠愛-ちゅうあい-」。あまり関西では見かけませんが、数が仕込めるならかなり売れるお味。
無濾過生原酒の割りには酸味は少なく、とろみを感じる。まあいわゆる「いちごジュース」ってやつです。フルーティってやつですが、生原酒だけあって「ぐっ」と来るものはあります。美味しいからと言って飲み過ぎると危ないお酒。これは肴を選びますねぇ。いえ、アテなしの方がお酒の旨みを消さずに頂けそうです。なにか軽くお腹に入れてから飲んだ方がいいかも。空きっ腹には飲むと酔拳を発動するかも?!

今回は「中取り」純米吟醸ということですが、「中取り」って何?って疑問です。
たまに勘違いされている人がいるのですが、(自分のことです)醸造されたタンク(桶)の上澄みと底の部分を除いた真ん中辺りを酌んで樽詰めしたものと思っている人が居るみたいですが(だから自分ですって!)違います。←どうやってそんな真ん中だけを酌むことが出来ると言うのですかっ!!

改めて説明させていただきます。
まず基本として日本酒は醪(もろみ)を入れた酒袋を搾ることで、飲める日本酒になります。この搾る工程を3段階に分け、それぞれに名前を付けたもの、それが「あらばしり」「中取り(中汲み)」「責め」と呼ばれています。

あらばしりとは

「荒く搾る」つまり圧力をかけずに出てくる最初のお酒のことで、薄く白濁していてアルコール度数は低く、名前の通り、粗野でキレのある、フレッシュな味わいが特徴です。「うすにごり」や「活性微発砲」などと呼ばれて出回っていたりします。個人的にはこの部分が一番好きです。

中取り・中汲みとは

「あらばしり」がおわり次に搾られるお酒。あまり圧力をかけず、自然に流れ出てくるお酒で、透き通った色と香り、バランスが整ったお酒の中で最も良い部分とされています。わざわざ「中取り」と謳ったお酒は上等で貴重なお酒と言っていいでしょう。

責めとは

中取りが出切った後の圧力をかけて搾って出来た最後の部分のこと。あらばしりとは逆にアルコール度数も高めで、雑味も多く味も濃くなります。「責め」として一般に出回ることは無く、この3つが良い塩梅にブレンドされたものが通常のお酒となるようです。

今回搾り終わりに「責め」と言う呼び方があるのを初めて知りました。「責め」として世に出回ることが無いので当たり前なのですが、ちょっと飲んでみたいです。蔵見学とか行けば飲ませてくれるところもあるかもしれませんね。

*最近は「責め」としてのお酒も販売されてきているそうです。お酒を飲む層が広がってるのでしょうか。嬉しいことです。

せっかくなので調べてみました。

房島屋 純米吟醸 無濾過生原酒 山田錦 責め+おりがらみ
まんさくの花 純米吟醸生原酒「責めどり」
三芳菊(みよしきく)責めブレンド 残骸 無濾過生原酒
ヤマサン正宗 純米生原酒「責めver」五百万石
石清水 MARS 槽搾り《責め》
等々…。

もちろん他にもあるのでしょうがとりあえず…。

製造者/富川酒造店
精米歩合/50%
使用米/美山錦100%
アルコール度数/16〜17度

商品名/忠愛-ちゅうあい- 中取り純米吟醸 無濾過生原酒