広島県産の新米を使って仕込まれた新米新酒のしぼりたてです。最初、黄色みを帯びているので、「ひやおろし」か?と肝をひやしたが、間違いなく新酒だ。色がつくと古酒のイメージがあるが、色が透明なのは濾過をしているからなのです。「えっ?無濾過でも透明のお酒あるやん!」となるのですが、実はふたつの「濾」があるのです。
「濾す」と「濾過」
「濾す」とは「醪-もろみ-」の状態のものを圧搾機や袋などで搾られること。液体部分とかす部分とに分離する作業のこと。専門用語で「上槽」といいます。(←知っているように書いていますが、ネットで調べているだけですよ!)
「濾過」には粉末状の「活性炭」を入れて濾過機かける方法(炭濾過)と「活性炭」を使わずに濾過機にかける方法(素濾過)があります。ちなみに活性炭は針葉樹を炭にしたものだそうです。炭には様々な小さな穴があいていて、この穴の大小によって吸着される物質が変わります。一番小さな穴に吸着されるのが「香り」その変化を活性炭で調整しているのです。香り調整用の活性炭より穴の大きなものが、「色・味」の調整用です。使いすぎるといい味や香りも消してしまうので、職人さんの腕の見せ所です。
で、最初の疑問に答えてませんでしたね…。「無濾過なのに透明のお酒あるやん!」の答えは低温でゆっくり時間をかけて発酵させる「吟醸造り」と呼ばれる製法で造ると色は透明に近くなり、独特な吟醸香(いわゆるフルーティ)と淡麗な味わいになるそうです。(←なぜ無濾過の話をした!と攻めないでください。)
ようやくですが誠鏡を頂くことにしましょう。やはり新米新酒ならではのフレッシュな香りとプチプチのジューシー感を味わえます。「ザ・しぼりたて」です。ただ「あらばしり」のような雑味はなく、しっかりした旨味、コクがあります。
製造元/中尾醸造 株式会社
精米歩合/65%
使用米/地元米新千本100%
アルコール度数/16度
日本酒度/−1.0
酸度/1.5
商品名/誠鏡 純米生原酒 しぼりたて
◆肉どうふ
やはり寒い日はあったかメニューに限ります。あっさり目の味付けで好みの味です。でもしっかり出汁が出ており、いや具材よりだし汁がメインと言っていい。うまし!