東のがんもどき 西のひろうす

◆京都嵯峨豆腐「森嘉」のひろうす

京都で豆腐と言えば「森嘉」。森嘉の豆腐買ってきたよ!って言うと関西ではランクアップの気分を味わえるのです。その「森嘉」のひろうすだからもちろん、ワンランクアップです。味の方はもちろん調理次第です。薄味ですが出汁がしっかり利いただし汁をたっぷり吸った具だくさんの「ひろうす」。ツーランクアップです。日本酒は「阿櫻-あざくら-特別純米無濾過原酒」を頂く。

*森嘉さんのひろうすの具材…豆腐、人参、牛蒡、木耳、黒ゴマ、麻の実、山芋、銀杏、百合根。

さて「ひろうす」ですが、「がんもどき」と何が違うのか?!って論争がかならず起こります。が、実は同じものなのです。東のがんもどき、西のひろうす」って事です。具の無いものだとか、平たくしたものだとか、いろんな説が飛び交いますが、同じです。具の無いひろうす、うすく平たくしたひろうす。って事になります。

東のがんもどき

がんもどきの語源は鳥の「雁(がん)」と「もどき(似せて作ったもの、まがいもの)」を意味する言葉が組み合わさったのが語源。味が雁の肉に似ていることから名付けられたそうです。元々精進料理で仏教の戒律に基づき殺生が出来なかったので、代用品として作られたものです。

西のひろうす

漢字で「飛竜頭」。「ひりょうず」「ひろうず」と発音するところも…。精進料理として料理名に「もどき」などの名前はよくないので「ひろうす」と名前を変えて料理名にしたそうです。で、その「ひろうす」って名前の由来はポルトガルの洋菓子「フィリョース(FILHOS)」から来ているのだとか。この「フィリョース」は、小麦粉、卵、イーストを油で揚げたものに、お砂糖とシナモンをかけた揚げパン的なお菓子でクリスマスに食べるお菓子だそうです。見た目と油で揚げる調理方法は似ていますね。

*その「フィリョース」の写真を探し回りましたが、意外と見つかりませんでした。そんな中、写真を使用しているHPを見つけました。興味がある方は是非、覗いてみてください。(無許可ですが…)