石鎚と山猿

石鎚 純米吟醸 緑ラベル 槽搾り

スタンダードな蔵元イチ押しのお酒、穏やかながら凜とした気品漂う食中純米吟醸。と裏ラベルに記載したあったので記しておきます。なぜ「緑ラベル」と言われるのかというとラベルが緑だからです。でもラベルが赤いのを「赤ラベル」と言わず、白いラベルも「白ラベル」とは言わないのである。どうしたものか。

ついでに「槽搾り」も説明しておこう。これは「ふねしぼり」と読む。実際の舟でしぼるのでは無く、お酒を搾る槽が舟形に似ていることからである。実際、お酒を搾る作業は自動圧搾機や遠心分離機などの機械で行われるのですが、石鎚さんは機械を使わずに昔ながらの人の手作業で造られています。もちろん大量生産は出来ませんが、人の目が届くので、いい塩梅のいいお酒が出来るのだと思います。

さてお味の方ですが、食中酒と謳っているだけあってバランスがいいお酒です。濃厚芳醇で無く、甘さも控えめで穏やかな飲み口です。ですが、喉ごしに感じる「酸」にインパクトを受けます。キリッとした後味が食欲をそそらせるのかもしれませんね。さすがはイチ押しするだけのお酒です。

醸造元/石鎚酒造 株式会社
精米歩合/麹米:山田錦50% 掛米:松山三井60%
使用米/兵庫県産山田錦21%、愛媛産松山三井79%
アルコール度数/16〜17度
日本酒度/+5

商品名/石鎚 純米吟醸 緑ラベル 槽搾り

山猿 純米吟醸しぼりたて 滓絡み無濾過原酒

山口のお酒は結構好きである。獺祭はさすがに卒業していますが、東洋美人、雁木、五橋、そして貴。「そして貴」なんて書き方をしてしまいましたが、貴を造っているのが「永山本家酒造場」さん。てっきり同じ酒造なのだと勘違いしていました。いやもしかしたらのれん分けをしたのかな?それなら「本家」なんて付いてないでしょうし…。まあどちらも美味しいので「許るっす!」

名前の由来は高村光雲作「老猿」の彫刻がきっかけ。「山口」の「猿」で「山猿」と名前を思い付いたが、確固たる決め手がなく、揺れていたそうな。そんな時に北長門地域の俵山温泉の起源に関わる逸話に、薬師如来が化身となった「猿」が現れ、源泉のありかを教えるという話を知ったのが決め手になったそうな。ほかにも山口県には「猿地蔵」をはじめとする猿に関わる民話がたくさん存在するほか、「周防の猿回し」も有名である。そして…。

努力してやまざる男達のもの造りへの情熱」を表現するのに打って付けの名であると決定する事になった。と言うお話です。

さてお味の方ですが…。お味の方ですが…スミマセン。呑んでません。となりの人が呑んでおられて瓶が横並びに置いてあったのでつい写真に撮っていました。石鎚単品で撮った写真が無かったのでそのまま載せました。なので味以外の情報を載せてみました。えへへ。

醸造元/永山酒造 合名会社
精米歩合/60%
使用米/兵庫県産山田錦100%
アルコール度数/17〜18度
日本酒度/+3

商品名/山猿 純米吟醸 しぼりたて 滓絡み無濾過原酒

 

 ↑ 料理名忘れました。鶏肉、ごぼう、じゃこを炊いたやつだと思う。

飛露喜-ひろき- 純米吟醸

エンジ色のラベルにシンプルに白で抜いた「山田穂」の文字。山田穂とはかつて幻の酒米と呼ばれていたお米で、山田錦の母親にあたる酒造好適米。背が高く育てにくいとされている山田錦よりも更に背が高く、倒れやすいことから栽培しづらいという理由で姿を消した酒米「山田穂」でしたが、2013年(不確かです)に飛露喜から「山田穂-純米吟酒」が新たに醸造されました。そして2017年も旨さに磨きがかかっているのか!頂きましょう!!

今年の山田穂は味わいを受け継いでいる山田錦同様、フルーティな香りと特有の酸味が口の中に香る日本酒です。少し、いや、かなり(上品ではあるが…)甘みが口に広がります。肴を選ぶお酒です。バーなどでロックで飲む方が雰囲気が合ってそう。

さてここから、ご用とお急ぎで無い方は、少し愚痴を聞いて下さい。僕はこのお酒を飲み屋さんで、一合弱(160ml)を800円程で美味しく頂いたのですが、ネットで販売価格を見て愕然としました。安いところでも15,000円(税別+配送料)はしているのですよ!高いところだと30,000円(税別+配送料)とかもあるのです。某オークションでは最初の設定価格がすでに13,000円になっていたりする。ぼったくりにも程がある。

こういうのが日本酒人気の足を引っ張るんでしょうね!蔵元さんもこんな値段で飲んでほしいとは思っていない。いくら幻の酒米と言っても卸価格は5,000円も超えていないでしょう。かといって15,000円を出す人がいる限りネットでは稀少なものはどんどん値がつり上がっていくのでしょうね。本当にイライラする。せめてネット販売の表記に定価の表記の義務付けは出来ないものか!

なのでみなさま、せめて日本酒の購入は大手ネットショッピングからでなく酒屋さん、小売店がやっているHPからの購入をお勧めします。まだましです!あと蔵元の直営販売とかもあるのでそちらから!!ほんとに!

醸造元/廣木酒造本店 合資会社
精米歩合/50%
使用米/山田錦84% 山田穂16%
アルコール度数/16度
日本酒度/+4

商品名/飛露喜 純米吟醸 山田穂

櫛羅-くじら- 純米吟醸 山田錦

早速ですが、お味の感想です。山田錦らしいふわっとした上品な香りと甘みがあります。口に含むとシャープなバランスのとれた旨みが広がり、喉ごしにはキリッとした酸味も楽しませてくれます。もう「ザ・バランス」ってお酒です。一歩間違うと全く特徴の無いお酒になるのでしょうが、さすがは千代酒造+「櫛羅」+山田錦です。

櫛羅産山田錦?

御所市の葛城山の麓一帯は櫛羅という地名であり、地下水(葛城山伏流水)が豊富な土地、この水を自家井戸より汲み出し、何の処理もせず天然水の状態で、仕込水はもちろんのこと全ての酒造用水で使用。
気候、土、水、米、すべての面でこの地櫛羅の風土を映しこんだお酒を造りたいとの思いから、1994年より蔵の周囲にある自家田で「山田錦」の自家栽培を始め、このお米だけで造ったお酒を「櫛羅」と命名し販売をはじめました。背丈が高く栽培する事が難しい「山田錦」ですが、肥料を控え同時に農薬を極力減らす栽培で「美味しいお酒になる酒米」これが千代酒造さんの「櫛羅産山田錦」です。*千代酒造さんのHPから抜粋

そのためか、数に限りがあり、稀少なものになってしまっています。頑張って!千代酒造さん!!

生詰瓶燗 一火

もちろん「一火」とは「一回の火入れ」って事です。一回火入れと聞くと「ひやおろし」?って考えてしまいそうですが、これは2017年の新米を搾った新酒。本当なら火入れせず「生原酒」で頂くのがベストなのでしょうが、それはそれです。これは風味や旨みを逃さないよう瓶に詰めた新酒をわざわざ火入れをしてお酒を落ち着かせ、安定した美味しさを提供してくれます。

醸造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/50%
使用米/櫛羅産山田錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+5

商品名/櫛羅 純米吟醸 山田錦 生詰瓶燗 一火

和牛まるしんのローストビーフとポルチーニソース

やっぱりお肉は赤身が美味しいね!

部位を説明しておくとももの部分。柔らかく程良い脂がのっている「まるしん」。それにポルチーニソースをかけていただく。ポルチーニソースの定義がわからないのですが、ポルチーニ茸とタマネギとトマトを赤ワインで煮込んだもの?すごく手間がかかっているようです。美味しいです。近い味を探してみると、佃煮?とにかくまるしんのローストビーフとマッチングーッしています。赤身なのでいくらでも食べれてしまいます。また作ってほしいなぁ。

紀土-kid-純米吟醸酒をいただく。

これは……「ジュースだ!」「パイナップルジュースだ!」「いや、パイナップルソーダだ!」芳醇な果実香。飲み口すっきりでみずみずしい。はじけるような酸味と甘味。まさしくしぼりたての果実です。♬フレッシュ!フレッシュ!フレーーッシュ♬です。

 

製造元/平和酒造 株式会社 K
精米歩合/麹米50% 掛米55%
使用米/五百万石100%
アルコール度数/15度
日本酒度/?

商品名/紀土-KID- 純米吟醸酒 しぼりたて

もう粕汁じゃない

とにかく具だくさんである。ふつう粕汁って汁を飲んで体を温めるものでしょう?なのにほとんどが「具」なのである。おまけに一人前の量が多いので本当の「たくさん」になってしまいます。あと粕にもこだわるのである。なんたら酒造の大吟醸の粕を使ってみたり、甘酒を使ってみたり、とにかくこだわる。それがどれも美味しいからどうしようも無い。せめてもう少しボリュームを減らしてくださいな。

この時期だけの稀少な「安芸虎しぼりたて」

無濾過生酒なのにアルコール度数が16度と抑え気味なのですが、新酒ならではのフレッシュで活き活きしたお酒です。山田錦らしい香りを楽しみながらスッキリした味わいと無濾過ならではのコクと柔らかい旨みの余韻を楽しめます。これは肴なしでしばらく楽しもう。

醸造元/有限会社 有光酒造場
精米歩合/60%
使用米/酒造好適米山田錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+2

商品名/安芸虎 しぼりたて 純米吟醸 無濾過生酒

雪の茅舎 純米吟醸 生酒

「ゆきのめいしゃ」下さい!

って頼むと恥ずかしい思いをします。「ゆきのぼうしゃ」です。「茅」と「芽」は似ているからね。♪ 若いという字は苦しい字に似てるわ ♪ って歌があったなぁ、関係ないけどね!「ヌーボー」と謳っているだけあって新酒です。でも「ヌーヴォー」と書かない辺りが日本語的で間抜けに見えて微笑ましいです。

↓これは「ぬ〜ぼ〜」!

新酒で果実のようなフレッシュ感を味わえるのですが、香り高く芳醇な味わいも楽しめます。喉ごしはキレよりも上品な酸を感じ、余韻が残ります。肴なしでも楽しめそうです。*いつからなんでしょう?ジャケットがメタリックなピンクになったのは?でも新酒の季節が来たなぁとワクワクしてきます。

醸造元/株式会社 齋彌(さいよ)酒造店
精米歩合/55%
使用米/山田錦20% あきた酒こまち80%
アルコール度数/16度
日本酒度/+3

商品名/雪の茅舎 純米吟醸 生酒

◆鶏舞茸しそつくね

もう「おいしい!」としか言えない!舞茸の食感はもちろん、しその風味がお酒をぐいっと飲め!と煽ってきます。意外とあっさりめの和風タレなのでビールより日本酒が合います。以前は鶏なんこつ部分を入れてコリコリ感のあるつくねでしたが、今日のはジューシーです。舞茸がリカバーしています。

神雷 黒ラベル 純米吟醸酒

なぜか蔵元紹介から…。

おおよそ標高400m、周囲を山と緑に囲まれ、豊かな自然の恵みを享受したわれわれの先人たちは、日本の文化である“清酒”という形でそれを体現してき ました。自然に逆らうことなく阿ることもなく自然と一体となり、三輪酒造は時の流れに翻弄されつつも脈々と酒造りを受け継いできました。
今 わたくしども“酒屋”に課せられた使命は、先人たちが築き上げた“清酒”という文化を伝承していくことを通して、生活の潤いを、人生の喜びと悲しみを、共に味わっていくことではないかと思っています。

神雷(しんらい)のネーミングの由来は、その昔、酒蔵に落雷があったが大過なかった事、また神の宿る国「神石(じんせき)」にあやかり命名されました。 「信頼(しんらい=神雷)して飲んで頂きたい」という蔵元の想いも込められています。【蔵元より】

この蔵元のお酒のジャケットは分かりやすく色分けされています。山田錦は「赤」八反錦は「白」千本錦は「青」。純米吟醸の「黒」イレギュラーで三温至福が「緑」となっているようです。

申し訳ありませんが初めて聞く名前のお酒です。広島のお酒のようですが、全国に進出しようとしているのでしょうか?!単に広島からお取り寄せしただけなのでしょうか!

それではいただきます。

香りはしっかりスイートな果実香。口に含んでもやはりフルーティな旨味が広がり、鼻から抜ける香りがたまりません。が、喉ごしのキレがしっかりあるので、思わず「K!Y!K!ウ〜ン♥!」って唸ります。千本錦ってお米も知らなかったので調べてみるとやはり「山田錦」でした。山田錦を広島の気候風土に適するように改良育成されて造られた広島オリジナルの酒米でした。

醸造元/三輪酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/広島県産千本錦100%
アルコール度数/16〜17度
日本酒度/+4.5

商品名/清酒“神雷” 黒ラベル 純米吟醸酒

 

◆カツレツ

「カツレツ」と「トンカツ」何が違うのだろう?って話になった。なんやかんや、うんちくを聞かされたが、飲んだ席で聞いた話なんて右から左です。

語源はフランス語の「コートレット-costelette-」で、英語圏では「カットレット-cutlet-」と発音され、それが日本に来る間に「カツレツ」となったようです。ビフカツは「ビーフカツレット」、とんかつは「豚(とん)カツレット」を略した名前ってことですね。

ただ料理方法も違うので紹介。カツレツは小麦粉やパン粉を付けたものを油を引いたフライパンでソテーしたもので、とんかつは油で揚げたものを総じて言っているようです。まあ境界線はあやふやなのですが…。

 

牡蠣九条ネギ玉子とじ

もう説明できない。食べた人だけに共有できる美味しさです。牡蠣はもちろん生用でミルキー、ネギもわざわざ九条ネギを使用。これが甘くてシャキシャキ。卵もオレンジ色の上等な奴を使用。火を通しすぎずに良いアンバイで出してくれる。卵のとろとろさは時間がたってもとろとろのままで牡蠣といい相性です。いやー、定番のメニューにしてほしい。

「常山」の醸造元、常山酒造さんは福井県福井市の小さな酒造。「飲む人と酒を通じて対話する」というモットーに「分かりやすい美味しさ」「忘れがたい特徴」をコンセプトに年々酒質を向上させ、県内でも注目を浴びている越前の美酒です。

そしてこれはマスカットジュースだ!ぶどうのような軽い果実感。新酒しぼりたてだけあってガス感もしっかり楽しめる。果実感の甘みも十分あるが、飲み終わりに感じる瑞々しくシャープな味わいが流してくれる。もう十分「忘れがたい特徴」を出している良いお酒です。マスカットソーダと呼ぼう!やはり新酒は面白いなぁ♬

醸造元/常山酒造 合資会社
精米歩合/麹米50% 掛米60%
使用米/福井県産特別栽培米五百万石100%
アルコール度数/16〜17度
日本酒度/+3

商品名/常山 純米吟醸 槽場初詰 生

皮付カリカリ豚バラゆずこしょう酢

豚バラが堅くてカリカリなわけではありません。皮部分がカリカリで内側は柔らかく仕上がっております。それに「柚子胡椒酢」をかけていただきます。ぺろり完食。

水芭蕉 純米吟醸中汲み生酒

やはりこの時期なので「新酒」です。新酒らしいし爽やかな旨みと酸味でぼりたて感を楽しめます。さらに香りとうま味のバランスが最良になると言われる搾り行程の「中汲み」部分を汲み取った無濾過生酒。もう大吟醸と言っても過言では無い。お値段もね♬

醸造元/永井酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/兵庫県産山田錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+3

商品名/水芭蕉 純米吟醸 中汲み 生酒