W

W ダブリュー 純米 赤磐雄町 無ろ過生原酒

なかなか手に入らないお酒だそうです。渡辺酒造店の「W(ダブリュー)」。このインパクトのあるジャケットの「W」という名前の由来が裏ラベルに記載されていました。

「ブランド名”W(ダブリュー)” とは渡辺酒造店(Watanabe)、世界(World)、笑い(Warai)という3つの意味を表しています。←ってこれトリプルですやん!”W”は日本酒の未来を担う厳選酒販店のために醸造された、数量限定の受注生産品です。」との事。

精米50%ってそれ大吟醸やんっ!

赤磐雄町のお米を50%磨いた純米、まずは香りをかいでみるともうすでに果実香。で、口に含むと甘くてフルーティー、雑味も酸味も少なく、もうジュースです。ただ、無濾過生原酒(加水していないお酒)だけあって日本酒度数も17度と高めであるため、喉元でクゥーってなります。これは旨すぎて危ない純米酒です。←だからぁ大吟醸ですってば!

不老不死の水を使用?

日本酒造りにとって水は重要な要素です。その水に「不老不死の水」と呼ばれている自家井戸水が使われているそうです。渡辺酒造店は岐阜県の最北端、飛騨の標高3千メートルの北アルプスや飛騨山脈の山に囲まれた場所にあります。なんか御利益ありそうです。

一世を風靡!アニメ映画「君の名は。」

あれだけ話題になった映画「君の名は。」を見ていないのですが、ここ岐阜の飛騨市の山村がモデルになっているようです。その映画の中にあるシーンで「口噛み酒」というものがあり、それを再現して販売したら馬鹿売れしたらしい。更に気多若宮神社 御祈祷の「聖地の酒巫女ラベル」が限定発売し、それもヒットしているらしい。それを発売しているのが渡辺酒造店。聖地巡礼がてら購入してみては?

*1.口噛み酒とは米などの穀物や木の実などを口に入れて噛み、それを吐き出してためたものを放置して造るお酒のこと。原料を噛む人間として、巫女や処女が選ばれていた。実際、そういう風習も昔のアジアにはあったらしい。*2.はじめ人間ギャートルズで「サル酒」というものがあったがそう言うものであろう。←ってアニメだしっ!!

製造元/有限会社 渡辺酒造店
精米歩合/50%
使用米/赤磐雄町100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+3

商品名/W ダブリュー 純米 赤磐雄町 無ろ過生原酒

 

そのほかにもWシリーズがあるらしい。

日置桜 八割搗き雄町 濁酒

まず、「八割搗き」とは日本酒の世界では、お米を80%削るのでは無く、逆の20%削る事です。でもって、お米を削れば削るほど、美味しいお酒になるのですが、技術はもちろん、高級価格になります。

つまり「八割搗き」こと精米歩合20%はほとんど削らずに美味しくしようとする蔵元さんのチャレンジ精神に感激します。それではそれに応えるためにこちらも冷酒でチャレンジしてみます。*ちなみにこのお酒の美味しく飲める温度は「冷や」か「燗酒」を推奨しています。が、あえて冷酒です。

本当なら混ぜていない上澄み部分のみを試してみたかったのですが、残念ながら最後の一杯だったので逆に通常より濃厚な味になる事でしょう。

濁酒と銘打っているだけあって白濁してます。香りは余り感じない。飲み口は甘みも感じるが、その後からすぐに酸味がやって来ます。酸味が濃厚です。かなりのキレを感じます。が、飲み終わりに雑味も含まれています。これはたしかに常温か燗が合いそうです。が、この雑味も味の余韻としては記憶に残るものなので、個人的には結構好きである。このざらざら感を残しながら肴を楽しむのも一考。料理がよりいっそう旨く感じる事でしょう。

こう言うお酒は燗にすると旨みが膨らみ、酸もキレてシュワシュワ感が楽しめるのかも!

醸造元/有限会社 山根酒造場
精米歩合/80%
使用米/雄町(鳥取県産)100%
アルコール度数/15度
日本酒度/+16.5

商品名/日置桜 八割搗き雄町 濁酒

黒龍 純吟三十八号

福井の代表的な日本酒「黒龍」。その年の三十八番目の醪(もろみ)が搾られたお酒が秋の訪れとともに一番美味しくできる季節を迎えます。五百万石では無く、山田錦を使用し醸し出した季節限定出荷の秋上がり純米吟醸です。

限定酒だけあってかなりお値段はする。が、それだけの価値のがあるうまさ。穏やかな香りと言いたいが、けっこうな果実香。飲み口が芳醇というよりは上品で柔らかい旨味と甘味。のど越しのぐっとくる辛さが心地いい。ひやおろし感はあまり感じない、いいお酒に仕上がっている。*いや、ひやおろしのお酒にひやおろし感が無いというのは褒めてないって事になるのかぁ?!

純吟三十八号は38番目に醸造されたお酒なのは判るのですが、タンクが38個あるって事なのでしょうか?ちなみに黒龍は八十八号と言うお酒もあります。って88個もタンクは流石にないでしょう!八十八はお米の出来る日数を表しているのでしょうが、三十八号は38回目って意味だけなのか、38個目のタンクなのだろうか?どっちなのか気になる!!が、もちろん蔵元には問い合わせない!

 

醸造元/黒龍酒造 株式会社
精米歩合/麹米50% 掛米55%
使用米/山田錦100%
日本酒度/+3.5
酸度/1.2
アルコール度数/16度

商品名/黒龍 純吟三十八号

 

◆もち豚長なすたれ炒め

もち豚、長なすの素材の旨さはもちろんです。なんと言ってもたれ!です。このお手製甘辛ダレの美味いこと!レシピを聞いても、適当に配合しているので、覚えていないとの事。残念。

出雲富士 そして「わた持ち丸干いか焼」

あれ?出雲富士といえばあのラベルじゃないの?菱形がいっぱいあるやつ?!今回のやつには付いてないですねぇ。あのデザインラベルが好きなのになぁ。ほらこんなやつ↓

 

いやいや、ちょっと違う…

 

あっ!これっぽいけどモンベルやしっ!

 

うん、これです!このロゴマークです!

ジャケ飲み出来るお酒「出雲富士 -IZUMOFUJI-」

出雲富士はジャケ買い&ジャケ飲みしたお酒のひとつです。このラベルのお酒が出た当時、ジャケットがスタイリッシュでデザイン的だったので、思わず買って飲んだものです。もちろんこの形は「」、伯耆大山(ほうきだいせん)別名:出雲富士をイメージして造られたロゴマークで、ラベルの下にでーんとそびえ立っています。きれいにはがしてファイリングしていたのですが、そのファイルが今どこにあるのか!

で、お味の方はと言うと、僕の大好きな味です。出雲富士はハズしませんね。口に含んだときの香りは果実香、もちろんジューシーでフレッシュ。と言っても甘ったるさは無い。喉元を過ぎるときのキリッと感も楽しめる。万人に受けるお酒と言って良いでしょう!←いいのかぁ?

人と人 食と人 よき縁を結ぶ。

ジャケットには無かったロゴマークが襷掛け部分に付いていました。よかったぁ!これですよ!これ!それと写真を撮ったときには気がつかなかったのですが、このたすきに書かれた文字、よく読むと「無濾過生縁酒」って書いてあるやん。何この「」って?←調べた!

◆生縁酒とは…
富士酒造から10分くらいのところに縁結びの神様「出雲大社」があります。「人との縁」「料理との縁」「酒との縁」…様々な「縁」がありますが、『出雲富士を』酌み交わしながら「縁」をより深めて頂けるようなお酒にしていきたい…そんな思いを込めて、「生原酒」を「生縁酒」ともじって付けたそうです。

醸造元/富士酒造 合資会社
精米歩合/55%
使用米/佐香錦100%
アルコール度数/16度

商品名/出雲富士 純米吟醸 佐香錦 無ろ過生原酒


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◆わた持ち丸干いか焼き

何度も言いますが、これはダメなやつです。雁木寫樂、そして出雲富士で三杯目です。お腹の部分をチューブのように押してワタを少しずつ出してはつまみ、お酒で清めます。あっどこかで聞いたことのある感想がっ!

もちろん炭火焼きです。もう味を閉じ込める必要なんて無いのですが、わたの濃厚さがお酒を求めます。唯一の救いが横に添えてある辛味大根おろし。こいつがなんとか口に残るわたを中和してくれます。おろしがなければおそらく4杯は軽〜く行けたでしょう。ありがとう辛味大根おろし。

 

キンキとガンギ

◆キンキの一夜干焼き

読んでそのまま、一晩干したものを炭火で焼いたものです。一夜干しですでに旨みを閉じ込めているいる上に、さらに、炭火で焼くことで旨みが2重に閉じ込められ、濃厚で絶品です。食感はプリプリです。お箸で押しただけでは身はほぐれません。ぎゅっと引き締まっています。これであと皮がパリパリしていたら完璧なのですが…。すべてを立ち飲みで450円に求めるのは贅沢です。唯一の欠点は時間が掛かることです。20分ぐらいかなぁ?焼けるまで待つなんて出来ないので、別品を。

◆わた持ち丸干いか焼き

これはダメなやつです。本当に困ったやつです。酒がっ、酒が進んでしまいますぅー!これだけで日本酒3杯は行けます。って実際に3杯飲んだのですが、飲んだ日本酒は次回に載せたいと思います。(ちなみに写楽出雲富士

わたたっぷりです。丸干しなのに身がやわらかいのにもビックリ。お腹の部分をチューブのように押してワタを少しずつ出してはつまみ、お酒で清めます。少しずつ出してはつまみ、お酒で清めます。合間に身をかじります。少しずつ出してはつまみ、お酒で清めます。ほら、3杯は楽々飲めてしまうのですよ!本当にダメなやつですよ!!ぷはぁー♫

丸干と一夜干の違いって何?

たまたま干物だったので気になりました。一夜干しって言うのはたぶん(たぶんですよ!推測ですよ!調べてませんよ!)夜の間に乾燥させる事なんでしょうね。それも1日だけ。2日干したら「二夜干し」になるしね。で、天日干しって言うのが晴れた日の日中に乾燥させる事なのでしょう。じゃあ、丸干って何?

ちなみに徳島に行ったときに鳴門の灰わかめというのがありました。これは灰であくをぬき、そのまま天日干しをするとか言っていましたね。湯通ししないのでわかめの旨みや栄養素がそのまま閉じ込められるとか言っていたのを思い出した。実際、コリコリでめっちゃ美味しかった。今も造っているのかなぁ?十数年前に「最近はみんな造らなくなった」とか言っていたからなぁ。

で、丸干しって何?

 

おりがらみ秋熟

フレッシュと熟成の絶妙な中間点。ハーモニーと言っておこう。さすがは雁木です。「雁木に不味いものなし!」とはよく言ったものです。(←って自分で言っているだけです)

なによりおどろいたのが「おりがらみ」をわざわざ半年冷蔵熟成(ひやおろし)させるという発想。おりがらみの良さはお酒の新鮮で荒い部分「うすにごっていたり、微発砲していたり」を楽しむものなのに…。でもおりがらみの部分はしっかりと残っているから不思議。やるなぁ、八百新酒造。

 

醸造元/八百新酒造 株式会社
精米歩合/50%
使用米/山田錦(麹米)+西都の雫(掛米)*割合は不明
アルコール度数/17度

商品名/飛露喜 特別純米

 

焼しいたけ-ポン酢添え-

うましっ!ぷくぷくした肉厚の採りたてしいたけを炭火で焼くだけ!傘を下にして焼く。いい頃合いで傘の部分から水分がじゅわじゅわ出てきます。塩こしょう少々で、出来上がり。皿に盛りつけ、花かつおをちりばめる。その上からポン酢をかけるのですが、ポン酢は横に添えておいてほしい!と少しわがままを聞いてもらう。なぜならせっかくふわふわに焼けているのにポン酢を上からかけてしまうと、しんなりしてしまうからです。なので、食べるときにちょっとつけて食べる方がふわふわのまま食べれるのです。良いしいたけの時はぜひ、真似してみて下さい。

もう、うましっ!としか表現できないのですが、ポン酢なしでも全然食べれるウマさ。しっかりした歯ごたえと…う〜ん、たとえが思いつかない。ボキャブラリーが貧しくて申し訳ない。うまいもんはうまい!としか言えない。

寫樂-しゃらく-  純米吟醸 なごしざけ 一回火入れ

飲む前に「なごしざけ」って何?ってなりますよね?これ漢字で書くとすぐに気がつけるのですが「夏越し酒」。そう、ひと夏を越えて出来たお酒で火入れが一回だけ。と言えば「ひやおろし」って事です。本当にいろんな表現方法を思い付くもんです。素晴らしい!

お酒のお味の方はと言うと、それほど「ひやおろし」感は無い。まあひやおろしじゃなくて「なごしざけ」ですから、「なごしざけ」感がある!と言えばいいのでしょうか?香りは少々、口に含んだときに果実香。芳醇さは抑えられている、これは美味い。フレッシュ感があると言ってもいい。飛び抜けてグッと来るものはないが、バランスがいいからなのでしょう!アルコール度数も控えめなので、グビグビ行けてしまう。ちなみに肴は上記の「焼きしいたけポン酢添え」とデンジャラスな「わた持ち丸干いか焼き」日本酒がすすむ君です。←コイツのせいでもう一杯飲む羽目に♬エヘッ

 

醸造元/宮泉銘醸 株式会社
精米歩合/50%
使用米/山形県産羽州誉100%
アルコール度数/16度

商品名/寫樂 純米吟醸なごしざけ 一回火入れ

 


おまけ。

◆コイケヤプライドポテト-柚子香るぶどう山椒-

お店のバイトの娘が持っていたまかない、いや単なるおやつ。お裾分けしてもらう。なんだこれはっ!めっちゃ美味しいやん。おまけに日本酒に合う。(ビールでもOK!)まさに、柚子が香るブドウ山椒味なのです。で、ちょっと恥ずかしい話なのですが、てっきり柚子とぶどうと山椒が入っているもんだと思い、「柚子、山椒と一緒にぶどうの香りもするわぁ〜」などとぶどうの香りを楽しんでいたのですが、「ぶどう山椒」という品種の山椒だったのです。こっぱずかしーっ!!

この「ぶどう山椒」って後で調べたのですが、本当にぶどうのふさのように生っているんですよね!粒もぶどうサイズででかい!改めて、このプライドポテトは美味しいです。ネーミングもいい♬。今のところ5種類あるそうですね。ほかのもチャレンジしてみたいっ。*湖池屋PRIDO POTETOのHPもめっちゃ凝ってますよ!湖池屋のプライドを見た。

 

飛露喜-ひろき- 特別純米 生詰

感動の一言に尽きる

驚いた。まさかこの時期にこの味に出会えるなんて!なにしろこの季節、「ひやおろし」が幅を利かせいるので、熟成、芳醇、などのキーワードのお酒ばかりを飲んでいる。それがどうですか!新米の新酒のような味なのですよ!

シュワシュワで、辛口。フレッシュ感たっぷり、ノド越しキレキレ。米の甘み旨みもたっぷり感じるが、芳醇ではない。そう、芳醇ではないのだよ!涙。嬉しー。美味しー。しかも純米酒ですよ!純米吟醸や無濾過生原酒とかでも何でも無いやつでこんだけ美味しいなんて。まさしく特別純米です。

四季醸造の進化

それは廣木酒造さんの通年商品であるからです。安定した技術と設備が整っている蔵元さんだから出来る事なのです。本来、四季醸造とは春夏秋冬、その季節に合わせた酒造りをする事でした。が、近年では単純に、一年中酒造りが行われることを指すようです。四季醸造で有名どころは旭酒造さんの「獺祭-だっさい-」や、奈良の油長酒造の「風の森」なども有名ですね。美味しいですね。

江戸初期までの「四季醸造」

新酒(しんしゅ)
前年に収穫した古米で旧暦の八月(今の9月頃)に造るお酒。
間酒(あいしゅ)
初秋に造るお酒。9月下旬の残暑が厳しい季節ですが、乳酸菌の発酵が容易だったなどのメリット。ただ臭いはすごかったらしい。もちろん古米。
寒前酒(かんまえさけ)
晩秋に造るお酒。いわゆる新酒と呼ばれているもの。今年獲れたお米で造り、11月下旬から12月にかけて卸されるお酒。フレッシュ感のあるお酒が主流。
寒酒(かんしゅ)
冬場に造るお酒。今の主流の造り方。
春酒(はるざけ)
春先に造る酒。気候が暖かくなっているので、浸漬(米を水に浸す)する時間を短くすることが出来た。発酵の進み具合の調節に工夫がいたようです。

幕府は米相場や食糧事情により酒造統制で寒酒以外を規制した。米が余り始めると、再び規制緩和し、「勝手造りの令」などによって四季醸造を解禁した。(いつの時代も政府はいい加減なもんです。)その後、いろいろあり、蔵元は不安定な四季醸造は造らなくなり、良いお酒が出来る「寒酒」造りだけが残ることになります。

こうして四季醸造は途絶えてしまいます。そして昭和の工業技術進歩により再び違う形で四季醸造は復活するのです。

そして昭和からの「四季醸造」

一年を通して季節ごとの特徴を活かした酒造りを行うことから、現在は一年を通して同じクオリティーのお酒を造ることを「四季醸造」と呼ぶようになりました。それを可能にしたのが「空調設備」です。外気温に影響されない低温の温度管理を一年通してできれば、冬と同じ環境の酒造りと酒米の管理が可能になります。「四季醸造」がこれからの近代日本酒造りの主流になるかもしれませんね。

そして季節はめぐる。

では、本当に一年中、同じお酒が出回るのかと言うと、そうでもないのです。春夏秋冬と季節の「旬」を愛でる気持ちは無くなりません。だから春には春の、夏には夏のお酒を求め、造られるものです。秋にはひやおろし。そして冬には新米の新酒で新しいお酒が出来たことを祝うのです。蔵元の努力と工夫でお酒の「旬」を造り出します。ほんとうの「四季醸造」とはそういうものなのかもしれません。

醸造元/合資会社 廣木酒造本店
精米歩合/55%
使用米/国産米100%
アルコール度数/16度

商品名/飛露喜 特別純米

東のがんもどき 西のひろうす

◆京都嵯峨豆腐「森嘉」のひろうす

京都で豆腐と言えば「森嘉」。森嘉の豆腐買ってきたよ!って言うと関西ではランクアップの気分を味わえるのです。その「森嘉」のひろうすだからもちろん、ワンランクアップです。味の方はもちろん調理次第です。薄味ですが出汁がしっかり利いただし汁をたっぷり吸った具だくさんの「ひろうす」。ツーランクアップです。日本酒は「阿櫻-あざくら-特別純米無濾過原酒」を頂く。

*森嘉さんのひろうすの具材…豆腐、人参、牛蒡、木耳、黒ゴマ、麻の実、山芋、銀杏、百合根。

さて「ひろうす」ですが、「がんもどき」と何が違うのか?!って論争がかならず起こります。が、実は同じものなのです。東のがんもどき、西のひろうす」って事です。具の無いものだとか、平たくしたものだとか、いろんな説が飛び交いますが、同じです。具の無いひろうす、うすく平たくしたひろうす。って事になります。

東のがんもどき

がんもどきの語源は鳥の「雁(がん)」と「もどき(似せて作ったもの、まがいもの)」を意味する言葉が組み合わさったのが語源。味が雁の肉に似ていることから名付けられたそうです。元々精進料理で仏教の戒律に基づき殺生が出来なかったので、代用品として作られたものです。

西のひろうす

漢字で「飛竜頭」。「ひりょうず」「ひろうず」と発音するところも…。精進料理として料理名に「もどき」などの名前はよくないので「ひろうす」と名前を変えて料理名にしたそうです。で、その「ひろうす」って名前の由来はポルトガルの洋菓子「フィリョース(FILHOS)」から来ているのだとか。この「フィリョース」は、小麦粉、卵、イーストを油で揚げたものに、お砂糖とシナモンをかけた揚げパン的なお菓子でクリスマスに食べるお菓子だそうです。見た目と油で揚げる調理方法は似ていますね。

*その「フィリョース」の写真を探し回りましたが、意外と見つかりませんでした。そんな中、写真を使用しているHPを見つけました。興味がある方は是非、覗いてみてください。(無許可ですが…)

 

阿櫻-あざくら- 特別純米 無濾過原酒

裏ラベルに蔵元さんのコメントがありました。(これからはあえてライナーノーツと呼んでみようかな)


原料米に、岡山倉敷の契約農家、
山崎農園さんが無農薬栽培で大切に育てられた「朝日」米を全量使用。
コシヒカリやササニシキのルーツであり、
今もなお「東の亀の尾、西の朝日」と言われ継がれている良食味米です。
私たちが追求する『食卓を愉しくする酒』が体感できます。

それではさっそく試飲。

うん。うまし!香りはほのかなフルーツ感。口に含むとやっぱりフルーツの甘み、米の旨みを感じられる。やっぱりこの時期の火入れはイイネ。(これは散々、ひやおろしを飲んできたための感想です。生原酒が美味いのは間違いない)そしてノド越しに鮮やかなまでの酸が、軽快でキレのあるものにしています。まさしく『食卓を愉しくする酒』である。

ここでひとつ情報。原酒と生原酒(生酒)の違い。

原酒…これは水で割っていないお酒のこと。

生酒…生=加熱殺菌処理(火入れ)をしていないこと。

今回のこのお酒は火入れがされているのできちんと味のコントロールが出来ている。たとえるなら「100%トマトジュース」でなく「80%ぐらいトマトジュース」と言って良いのでしょう。100%は濃すぎて飲みにくい!80%くらいが丁度いいと言う人にはベストなお酒です。(←あくまでも個人的な感想ですよ)

 

醸造元/阿櫻酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/岡山県産朝日100%
アルコール度数/16度

商品名/阿櫻 特別純米 無濾過原酒 朝日仕込み 限定品