無汸庵 綿貫宏介の世界

まず簡単にお酒の紹介を。(まあ、いつも簡単なのですが…)年末限定で販売されるお酒です。いえば新年のお祝いに飲むお酒という事です。小鼓 奉鼓獻酒(ほうこけんしゅ)とは「鼓の韻を捧げ神様にお酒を献上する」と言う意味。現在に置き換えると、おせち料理を囲んで、家族や友達で集まって楽しくお祝いしましょう。って事ですね。なので、新年に飲ませてもらいにやってきました!

小鼓 奉鼓獻酒(ほうこけんしゅ)純米大吟醸

「もう美味しい」としか言いようのないお酒です。香りが華やかで、甘みもしっかり感じる。旨みもコクもあるが余韻に辛味が駆け抜けていく。飲み終わったらスッキリ感と満足感で満たされます。新酒による新鮮さと荒々しさも加わっているのだろう、また一口飲みたくなる。最近の純米大吟醸は質が変わってきた。旨みを詰め込んだ純米酒って感じです。このシッカリ感は無濾過生原酒から来るものなのか!要するに「もう美味しい!」としか言えないのである。

醸造元/株式会社 西山酒造場
精米歩合/50%
使用米/兵庫北錦100%
日本酒度/±0
アルコール度数/17度

商品名/小鼓 奉鼓獻酒(ほうこけんしゅ)純米大吟醸

 

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さてタイトルの話に戻ります。「無汸庵 綿貫宏介」という方をご存じでしょうか?この小鼓のラベルを描いておられる人で芸術家と呼んでいいのか美術作家という呼ぶべきなのか!はたまた商業デザイナーなのか!もうマジカルミステリーウーパー♬である。彼の作品には前から色々な商業的作品で出会っていたのですが、目に留めることがありませんでした。

芸術家 無汸庵 綿貫宏介
1926年生まれ。知る人ぞ知る独特の作風で、日本を代表する美術作家の一人。
戦後初の留学生としてリスボンへ遊学。ポルトガル及びスペインに15年滞在し、ヨーロッパ、アフリカ、南アメリカを訪ねる。
その際、美術の才能に目覚め、南ヨーロッパの美術界に名を馳せる。
リスボン国立モダンアートミュージアム等、ヨーロッパやアフリカの博物館に合計41点の作品が収蔵されているほか、約20点の書画集を発表している。
ポルトガル及びスペインにて伝説的な美術家として知られるようになると、日本へ帰国。
神戸及び有馬温泉にある小さなアトリエにて素晴らしい作品を作り続けている。
*HPから抜粋。詳しくは西山酒造場さんのHPへどうぞ。

*ついでに「無汸庵」という号は「物の応じて方無」自由に生きるという事を信条としたもの。

きっかけはやはりこのお酒「小鼓」からなのです。それでも最初は単なるおしゃれでスタイリッシュなデザインのラベルだなぁ〜程度でした。(このお酒は大好きなのでお店に置いてあれば必ず飲んでました)ある日、大阪の日本橋に小鼓だけの立ち飲みバー「NIPPONno SAKE 小鼓御里」と言う立ち飲み兼アンテナショップのお店が出来たので行ってみた時のことです。

何気なく「デザインがモダンでスタイリッシュやね!」と話していると後ろからお店の方が「ああ、これは綿貫宏介さんという書道家の先生に描いて頂いております。」と声が掛かる。名前を聞いただけだと30代の新進気鋭の書道家さんくらいにしか思わなかったので「へぇ〜」と気のない返事をしたのですが、「90歳超えたおじいちゃんらしいですよ!」。思わず「えぇ=!」と大きな声を出してしまいました。「すごーっ!」その年齢で今でも受け入れられるスタイリッシュなタイポグラフィなデザインが出来るなんてすごいバイタリティ!と身体に衝撃が走るのを感じた。それからはいろんな所で彼の作品が目に入るようになる。不思議なものだ。

ふぐ料理の「玄品ふぐ」もそうだったのか!京都の「宇治園」もそうやん、昔、空きカン持ってたわぁ!京都丹波の福知山駅前にぽつんと出来たホテルも最近そうだったんかぁ!と気づかされる。(こんな所に泊まる人おるんかなぁと馬鹿にしてゴメンナサイ!今度、覗いてみますね!宿泊はしないけどね♬)と今ではすっかり綿貫ワールドにハマっております。それにしてもすごいですよね!90歳を超えても現役で活動されていて、尚且つ、心を引きつける作品を作り続けられるなんて。さぞかし色んな経験をされてきたのでしょう。綿貫宏介の世界をもっと知りたい方は彼のHPを覗いてみて下さい。すごいですよ!ホームページはこちらから→無汸庵 綿貫宏介の空間

ホテルの中は綿貫宏介氏の作品で囲まれているようです。

 

アールイン福知山の姉妹店なのかな?

 

金平糖では無く「コンフェイト」
もともとポルトガルのお菓子に漢字を当てはめたものって知ってましたか?
お菓子の詰め合わせの缶が昔あった。今もあるのかなぁ?

珍しく西日本以外のものを発見
綿貫氏はどういう基準で仕事をされているのでしょうね

究極の食中酒「伯楽星」

伯楽星を飲んでおけば、まず間違いないです。高いレベルでの安定した味を提供してくれます。フルーティな香り、吟醸香ってやつを香りながら、キレのある酸味が喉をやさしく刺激してくれます。辛口酒と言って良いのかなぁ?あと、新酒だけあって少し微発泡感があります。口開けならもっとシュワシュワしていたかも知れませんが…。*たまたま最後の一杯をいただいた為か、結構、渋みのある濃厚な酸味がありました。本当なら上澄み部分だけを味わって滓がからんだものとを飲み比べてみたかったのですが、残念。ただ、この喉越しが食を引き立てているんだと思います。飲み飽きしない良いお酒です。「伯楽星」

酒蔵のコメント
フレッシュな搾りたての味を皆様にお届けできるよう、搾ってから速やかに出荷する限定の「生酒」です。「究極の食中酒」を意識し、一層食材を引き立てる事・綺麗で爽やかなキレを演出する事を大切にしています。繊細ながらも芯のある味わいをお楽しみ下さい。←との事。伯楽星はフルーティな香りはするのですが、けっして甘い味でないところがいいですね。

ところで下の写真でお酒の蓋を撮影。これは何をイメージしているのでしょう?「松?」愛宕の松ってことでいいのかな?*愛宕の松は新澤醸造店さんのもう一つの銘酒であります。「伯楽星」が「究極の食中酒」にたいして何なのでしょう?分かったらどこかで書きたいと思います。

製造者/株式会社 新澤醸造店
精米歩合/55%
使用米/宮城県産蔵の華100%(らしい)
アルコール度数/16度
日本酒度/+4.0
酸度/1.6

商品名/伯楽星 純米吟醸 おりがらみ生酒

 

◆無題

ちょっと見た目がアレですが、美味しかったです。

ラベル吞み!神戸カップ

昭和レトロなデザインでなかなかオシャレでかわいらしい!昭和初期からあるお酒なのかと言えば、そうではありません。このラベルの裏にメッセージが書いてあります。「地震ニモ負ケズ、神戸ハ再ビ発展ス」の文字が!このワンカップ酒はあったのかもしれませんが、このラベルになったのはあの日のあとです。今もやっているのかわかりませんが、このお酒が販売された当時は一個売れる毎に1円が寄付されるという粋なことをしていたようです。神戸の人たちの並々ならない苦労を乗り越えて、自分たちの足で立ち上がろうとするエネルギーに敬服する次第です。過去も現在もそして未来も!

ワンカップレベルのお酒と侮るなかれ!なかなか美味しいです。灘のお酒「福壽」がベース。醸造アルコール添加ですが、酸味と旨味がしっかり感じます。甘みももちろん感じますが、刺激の少ない柔らかな淡麗辛口酒になっていて、料理に合わせやすくなっています。ホルモンのこってり感をリセットしてくれます。冷やして飲むのが理想ですが、冬の寒い日はぬる燗で体を温めてもいいかもしれません。

神戸酒心館の歴史

会社の設立は平成9年12月。そう、平成7年1月17日に発生した阪神淡路大震災を乗り越え、神戸酒心館として再出発をしました。創業は1751年(宝暦元年)12月、灘五郷の一つ御影郷(みかげごう)で酒造りを始めた、歴史ある蔵元なのです。生産量を追わず、おいしさを極めるために、手造りによる丁寧な酒造りを行ない、麹は今でも全量手造り。蒸米は甑を用い、仕込みごとの個性を大事に、米の旨味を引き出した「芳醇できれいなお酒」が理念。*詳しい内容は是非、神戸酒心館のHPで!

 

醸造元/神戸酒心館
精米歩合/70%
使用米/国産米・醸造アルコール
アルコール度数/15度
日本酒度/−
酸度/−

商品名/福寿 神戸カップ

三冠 朝日 純吟生原酒

「朝日米といえば岡山」といわれるほど、朝日米は岡山県を代表するお米のようです。歴史も古く現在の美味しいお米のベースに改良されて来たと言われているそうな。蔵元「三冠酒造」さんも歴史が古く、創業文化三年。っていつなん!調べると西暦1806年、江戸幕府開府200周年ってところか!とにかく歴史のある蔵元さんのようです。申し訳ありませんが、初めて頂きます。あまり外部に出回ってなかったのでしょうか?

最初に言っておきます。「美味しいです」甘い香りの芳香、しばらく香りで楽しめます。口に含むとやわからい米の旨味と甘い香りが混ざり合いいい塩梅にのど元を通り過ぎていきます。全体的に濃口なのかな。芳醇といってもいいのかも。のど越しのキレは優しく、それでも酸による爽快感はある。日本酒度も酸度も高いのに辛口度が強く感じないんですよね!全体的に重めなので、辛さに気がつかないだけなのだろうか!「重めのバランス酒」って言葉で片付けてしまおう!

醸造元/三冠酒造 有限会社
精米歩合/55%
使用米/岡山特産朝日100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+6.0
酸度/1.8

商品名/三冠 朝日 純吟生原酒

 

◆カツオのたたきと新ショウガ漬け(仮)

新しょうがが新鮮でかなり効いてました。ちょっと重めの日本酒じゃないと負けてしまいそうです。でも癖になる辛さでした。やはり新ものはいいですね!ってあれ?新しょうがって夏でしたっけ?でも秋のイメージもあるけど…。とにかくこのしょうがは生で辛くて美味しかったです。

竹雀 -take suzume- 純米直汲み生

岐阜県産の「五百万石」を搾ったまま一切手を加える事無くそのまま瓶詰めしたうすにごりの純米酒。甘みは控えめです。「五百万石米」は淡麗でスッキリした味わいに仕上がるのが特徴なのに、米の旨味の乗った味わい深い一本。滓の雑味がいい感じに旨味を引き立てている。のど越しには爽やかでキレイな酸味が味わいを引き締めてくれる。大人のサイダーだ。やはり搾りたてはうまいね!*このお酒の情報として「搾ったまま一切手を加える事無くそのまま瓶詰め」とある。これは無濾過生原酒ってことでいいのでしょうか?アルコール度数も高いのできっとそうなのでしょうね。うん、そういうことにしておこう!

醸造元/大塚酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/富山県五百万石100%
アルコール度数/17〜18度
日本酒度/+6.0
酸度/2.0

商品名/竹雀〜たけすずめ〜純米直汲み 生

 

白瀑の山本さ〜ん!

「白瀑」と書いて(はくばく)とは読まないですよ!「しらたき」です。そして「深蒼-ミッドナイトブルー」のサブタイトル。シリーズに「潤黒-pure black」と「紅苺-strawberry red」があります。ラベルが派手で有名に成りつつある蔵元さん。メタリックカラーが好きみたいですね。*ところでこの「山本」シリーズと「白瀑」シリーズの位置関係はどうなっているのでしょう?「純米吟醸酒」を「山本」。それ以外を「白瀑」にしているのかな?ラベルを見るとあからさまに「山本」シリーズの方が高級感を漂わせているんですけどね!

では早速いただきます。香りはほのかに柑橘系の甘さ。飲み口はフレッシュでジューシー。微発酵していないのにピチピチ感を感じる。日本酒度も数値的には高くないのにキレのある酸味を強く感じる。香りが強いためなのか飲んだ後にも甘い系の余韻が残る。これを好むかどうかで評価が分かれそう。肴なしで飲むには最適!

【蔵元より】
この商品は香りが敢えて控えめで柑橘系のフルーツのようなジューシーな酸味と、日本刀のような鋭い切れ味が特徴のピュアブラックに対して、上立つリッチな香りと、穏やかな味わいが特徴の純米吟醸です。この商品はしぼりたての生酒ですので、お飲みになるまでは冷蔵庫にて保管してください。との事です。

 

醸造元/山本 合名会社
精米歩合/麹米:50% 掛米:55%
使用米/酒こまち100%
日本酒度/+3.0
酸度/1.6
アルコール度数/16度

商品名/白瀑 純米吟醸生原酒 山本

◆たこ入りおやき

デコレーション(パセリを添えるとか大根のつまを下に敷くとか…)されていないので見てくれ悪いですが、絶品です。ビールでも日本酒でも合います。揚げたてが美味しいのでしょうが、猫舌なのでしばらく傍観です。*このたこ焼きもどきを「おやき」と呼べるのか?って疑問もあるようですが、こういう「おやき」もあるのですよ!

豊盃 純米しぼりたて

弘前の小さな酒蔵「豊盃」。以前からあったのでしょうが、最近よく見かける。全国に展開を始めたのでしょうか?その「豊盃」が新酒の時期だけ出荷される限定品「純米しぼりたて生酒」。酒米は地元青森を代表する酒造好適米「華吹雪」。丁寧な吟醸造りで醸し上げられた酒を無濾過生原酒で仕上げています。

典型的なコメントになりますが、しぼりたて生酒らしく、フレッシュで清々しさと青リンゴのようなフルーティな香りの飲み口。新酒ですが、芳醇な味わいがしっかり出ています。キレのある爽やかな後味は、肴(あて)を選ばず、箸を進めてくれます。万人に美味しいと言わせるお酒です。(←万人は言い過ぎたなぁ)飲んでいる時は気にならないくらい、ゴクゴク飲めてしまうのですが、アルコール度数に注意!*純米と表記があるが、もう純米吟醸と言っても過言でないです。

醸造元/三浦酒造 株式会社
精米歩合/麹米55% 掛米60%
使用米/弘前市藤代産華吹雪100%
アルコール度数/17〜18度
日本酒度/+1〜3

商品名/豊盃 純米しぼりたて 生酒

◆ハーブウィンナーとれんこんときのこ(仮)

料理名を忘れた!メモを忘れるとこういう事になる。とりあえず見た目で味を想像して下さい。

◆ミートボールチーズ(仮)

ミートソースのミートボールじゃなかったかな?チーズはなんかいいやつだったと思う。ふつうのとろけるチーズではない。味は…想像してください。イマ〜ジン・ゼアズ・ノー・ヘヴァン ♪

タクシードライバー再び!

前回から2ヶ月、タクシードライバーに何があったのか!!

今回は「仕込み2號」、前回と比べると日本酒度が7も下がっており、酸度、アミノ酸度も下がっている。意図しての数値なのか、自然が織りなす気まぐれなのか!

相変わらずどっしりしている。色もきちんと琥珀色。豊潤でコクもあり、のど越しにほどよいキレも感じられる。とその時は感じた。同時に飲み比べればわかるのでしょうが、なにしろ前回に飲んだものの記憶と今回のもを比較するのは、馬鹿舌と馬鹿記憶力では到底わからない。実のところ、数値の違いは後で気がついただけなので結局、気がつかなかったって事なのです。相違点といえば…仕込みのタンクが違うから?前回のお米は2016年もので、今回のものは2017年の新米を使っているから?って事ぐらいしか思いつかない。でもここのお酒は四季醸造。新米とか関係するのだろうか。う〜ん。あきらめた!美味しい事に変わりないのだから、よしとしよう。

↓今回いただいたタクシードライバー

↓2ヶ月前のタクシードライバー

醸造元/喜久盛酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/岩手県産かけはし100%
日本酒度/+2.0
酸度/1.7
アルコール度数/17度

商品名/純米原酒 タクシードライバー 仕込み2號

 

さあ出かけよう!まんさくの花

こちらの蔵元の「まんさくの花」はなかなか面白いコンセプトで日本酒を提供してくれる。酒米以外、すべて同じ条件(精米歩合・酵母・仕込規模・原酒・一度火入・低温瓶貯蔵)で醸造し、お米の違いを飲み比べて頂こうとチャレンジしているお酒です。出荷時によって酒米を切り替え、個々の酒米の特徴を存分に引き出すように造られる限定品だ。ジャケットもシンプルで潔い!

*まあ続けて飲まないと比較は出来ないので、なんとも言えないのですが…。下の写真に出荷時期のスケジュール表が載っています。場合によっては1年以上待たないと飲み比べはできないって事か!純米吟醸の「純」が「巡」になっている、いろんな酒米を巡る旅を意味するを込めて「巡米吟醸」。これは色々な酒米をできれば一度に揃えて、ちょっとずつ全種類を飲んでみたい!(←だから無理っ!)と言うことで、まんさくの花-美郷錦編-を頂きます。

ひとことでいえば「ふつうに美味しい!」って言葉です。際だったものが無い、ジューシーさはある。喉ごしのキレもある。全体的に「優しい美味しさ」なのである。「おーっ!」とは唸らないが「うんうん」とうなずく美味しさです。

さあ出かけよう、酒米を巡る旅へ

醸造元/日の丸醸造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/秋田県産美郷錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+3.5

商品名/まんさくの花 巡米吟醸 美郷錦編

◆さわらの西京焼き

さわらのふっくらとして程よく引き締まった身の食感と、まろやかな西京味噌がいい塩梅です。皮がぱりっとしており更に楽しめます。辛味大根が対照的に良いアクセントになっている!最強な西京焼きです。(←やってしもたぁ!)