牡蠣九条ネギ玉子とじ

もう説明できない。食べた人だけに共有できる美味しさです。牡蠣はもちろん生用でミルキー、ネギもわざわざ九条ネギを使用。これが甘くてシャキシャキ。卵もオレンジ色の上等な奴を使用。火を通しすぎずに良いアンバイで出してくれる。卵のとろとろさは時間がたってもとろとろのままで牡蠣といい相性です。いやー、定番のメニューにしてほしい。

「常山」の醸造元、常山酒造さんは福井県福井市の小さな酒造。「飲む人と酒を通じて対話する」というモットーに「分かりやすい美味しさ」「忘れがたい特徴」をコンセプトに年々酒質を向上させ、県内でも注目を浴びている越前の美酒です。

そしてこれはマスカットジュースだ!ぶどうのような軽い果実感。新酒しぼりたてだけあってガス感もしっかり楽しめる。果実感の甘みも十分あるが、飲み終わりに感じる瑞々しくシャープな味わいが流してくれる。もう十分「忘れがたい特徴」を出している良いお酒です。マスカットソーダと呼ぼう!やはり新酒は面白いなぁ♬

醸造元/常山酒造 合資会社
精米歩合/麹米50% 掛米60%
使用米/福井県産特別栽培米五百万石100%
アルコール度数/16〜17度
日本酒度/+3

商品名/常山 純米吟醸 槽場初詰 生

皮付カリカリ豚バラゆずこしょう酢

豚バラが堅くてカリカリなわけではありません。皮部分がカリカリで内側は柔らかく仕上がっております。それに「柚子胡椒酢」をかけていただきます。ぺろり完食。

水芭蕉 純米吟醸中汲み生酒

やはりこの時期なので「新酒」です。新酒らしいし爽やかな旨みと酸味でぼりたて感を楽しめます。さらに香りとうま味のバランスが最良になると言われる搾り行程の「中汲み」部分を汲み取った無濾過生酒。もう大吟醸と言っても過言では無い。お値段もね♬

醸造元/永井酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/兵庫県産山田錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+3

商品名/水芭蕉 純米吟醸 中汲み 生酒

田中六五

65歳の田中さんが作っているわけではない。福岡県の糸島市は全国でも知られる(知らなかった!)酒米・山田錦の生産地。その山田錦の「」んぼの「」から生まれたお酒。蔵元さんの名前が「田中」克典さん。「田んぼの中」に蔵が建っている事。精米歩合を65%で醸造していることから「田中六五」と名付けられました。

新酒らしいフレッシュさはもちろんありますが、総じて落ち着いた味わいです。口に含むと柔らかくとろみさえ感じます。(思わずグラスを回してしまいました。)それでいて喉ごしにはスッキリとしたキレもあります。蔵元さんは若い人と聞いていましたが、ベテランの味わいがあります。

伝統のハネ木搾りとは

白糸酒造の「田中六五」は「ハネ木搾り」という今ではほとんど使用されていない古来の槽搾りにこだわり、「ハネ木」と呼ばれる巨木の先に石を「重し」として吊してテコの原理を利用して2日間ゆっくりと時間を掛けて搾る手法で造られています。この手間暇が上質なお酒を醸し出しているのでしょうね。*酒蔵開きの季節に「はね木まつり」というイベントを行っているので実際の作業も見せてもらえるかも知れませんよ。

醸造元/有限会社 白糸酒造
精米歩合/65%
使用米/白糸産山田錦100%
アルコール度数/15度
日本酒度/未公開

商品名/田中六五

久しぶりに大関

今日は桁違いに寒かった。手袋をしてもまだかじかんでいる。本当なら「まずはビールから」の精神にのっとりまずはビールと行きたいのですが、手がぁ手がぁーかじかんで感覚が無くなっていたので、手を温めるために、何年かぶりに燗を頼む。大関のね!(*他の燗酒はふつうに飲んでますよ!)

そう言えば、初めてこのお店に来たのも寒い時期だったなぁ。で、最初に頼んだのがこれ。大関・山田錦特別純米酒の燗酒だった。徳利もスタイリッシュで珍しかったなぁ。今はもう出せない「朝取り鶏生肝」は贅沢やったなぁ「砂ずりの刺身」なんかも出してた。丁寧に余計な部分を削いで、その削いだ部分は鉄板で焼いて出してくれた。そんな話をマスターとしてみたが、向こうは覚えてない。当然だ!と感傷的にさせるのもこの寒さのせいなのかもしれない。

実はそれなりに美味しいんですよね。他にもっと美味しいのがあるので頼まないだけなのですよ。純米酒らしく米の旨みもあるし芳醇で辛口…ってラベルに書いてあるとおりやんか!

 

醸造元/大関 株式会社
精米歩合/70%
使用米/兵庫県産山田錦100%
アルコール度数/14度
日本酒度/+3

商品名/大関 特選 特別純米酒 山田錦

 

◆ ◆ ◆

◆和牛洋風野菜スープ

スープじゃなーい!具が多いってばよー!野菜の旨みが十分に出たスープなのですが、スープより具の野菜が美味しいので、スープを楽しむための肴では無くなっている。もうこの一品だけでお腹いっぱいになる。(←うそ。もっと食べる♬)

篠峯 山田錦 純米 vs 篠峯 ろくまる 雄町 純米吟醸

難波にある千代酒造の直営居酒屋「櫛羅」にて、篠峯の山田錦の純米を頂く。篠峯は米違いでたくさんの種類を作るので何を飲んだら良いのか迷ってしまう。なのでお店の人にある程度、「こんなの!」って希望を言っておまかせにする。で、出てきたのがこれ!微発砲でうすにごり、ほんのりと甘い香り、口に含むと爽やかで甘味も感じられる。心地良い、うま味と飲み終わりに辛味が広がります。最後の一杯だったためか、シュワシュワ、プチプチ感はほとんど感じられませんでした。口開けならシュワシュワも楽しめそうです。日本酒度が+10とありますが、数値ほど辛くありません。バランスが良いのでしょうね!

 

製造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/麹米60% 掛米70%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+10

商品名/篠峯 山田錦 純米 超辛無濾過生原酒

 

続いて「ろくまるシリーズ」の「雄町」を出していただく。「ろくまる」とはもちろん、精米歩合の数値60%のことです。瓶の色や「晩秋」とか聞くとひやおろしっぽいがどうなのだろう?それではいただきます。

フレッシュで濃厚!

どういうこと?発泡感がある!シュワシュワです。が、濃厚でもあるのです。あらためて感想を言うと香りはフルーティ。口当たりはフレッシュで炭酸の刺激と共に濃厚なうま味が広がります。(←この濃厚さがひやおろしなのかな?)で、喉ごしにキレもある。つまり「美味しい!」のである。うん、深く考えるのはやめよう!どこにも書いてないので「ひやおろし」では無いのでしょう。

またひとつ疑問が出てきました。↓下の写真に書いてある「裏・篠峯バージョン」って何?
で、調べてみた!もともとは取扱店限定商品として流通していた「ろくまる」シリーズのことらしい。つまり「ろくまる」シリーズ全般のお酒はすべて「裏・篠峯」と言うことになる。

製造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/赤磐産雄町100%
アルコール度数/16度
日本酒度/ー2

商品名/篠峯 ろくまる 雄町 晩秋旨酒

雁木ノ弐

雁木で2番目に生まれたお酒という意味で「ノ弐」と表記されています。って事は次は「ノ参」ってやつが飲めるのかぁ?いや、もう29年度産の新米に変わっているからまた「ノ壱」に戻るのでしょうね!

で、お味です。ふぅーっ。やっぱり美味しいです。絶妙に美味しいです。ため息の出る美味しさです。香りは控えめな果実香。うま味、甘味のバランスと飲み終わりの酸味辛味もきちんとあって、そのバランスが絶妙なのです。無濾過生原酒なのですが、程良いのです。もう「うまいもんはうまい!」って言ってしまうしかないです。これは単独で飲むのがいいでしょうね。

製造元/八百新酒造 株式会社
精米歩合/50%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+3.5

商品名/雁木 ノ弐 純米吟醸 無濾過生原酒

 

ちなみにその日に食べた肴を載せておきます。

◆焼鮭ハムれんこんポテトサラダ

れんこんのシャキシャキがたまりません。ちなみにこれマヨネーズは使っていないそうです。

◆高知四方竹メンマとカリカリ鶏

「四方竹」ってご存じですか?「シホウチク」って読みます。これもシャキシャキした食感でほのかに苦味があるそうですが、今日の味付けではほとんど感じませんでした。でもイイ食感です。鶏のカリカリも大好きです。味付けはきんぴら風でした。

◆天然ひらまさ薬味ゆず漬け

甘味のある漬けですが、薬味の辛味がいいアクセントになっています。正解です。(←偉そうですみません)

山形正宗 純米吟醸 東条秋津山田錦

山田錦のふくよかさ、米本来の旨さと山形正宗らしいキレ味が融合し絶妙な旨さを醸し出しています。とかしこまった書き方をしましたが、果実香を楽しみながら、旨みが口いっぱいに広がると後から酸味がやって来て、喉ごしのキレを楽しませてくれます。もう王道のうまさです。山形正宗で美味しくないものに出会ったことが無い。

今回のお米の産地を見ていると兵庫県産とある。てっきり山形産の山田錦だとばかり思っていたのですが…。ネットで調べてみるとわざわざ「東条秋津産」と謳っている。よっぽどのことなのだと思い調べ続けると、この「東条秋津」は山田錦の特A地域に指定されているところらしい。蔵元さんも地産でお米を作っているが、山田錦は生まれ育った地の「東条秋津産」を凌げないらしく、最良のものを作るために東条秋津地区の酒米でこのお酒を醸し出しました。*この酒米は全国でも限られた蔵元しか入手できないものだそうです。まさしく限定酒です。

 

製造者/株式会社 水戸部酒造
精米歩合/50%
使用米/兵庫県産山田錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/ー

商品名/山形正宗 純米吟醸 東条秋津山田錦

 

◆天然ひらまさ薬味漬け

甘味のある漬けですが、薬味の辛味がいいアクセントになっています。プリプリでコリコリですが、あっさりしているので食べ飽きないです。ブリより好きかも♥

加賀鳶 参上!

冬季限定!力強さと飲み応え抜群のしぼりたて新酒

↑蔵元さんの売り文句をそのまま記載してみました。果たしてそのような味が楽しめるのでしょうか!加賀鳶(かがとび)極寒純米無濾過生原酒を検証してみましょう。(←偉そうに!)

まずは、香りを嗅いでみる。うん、お米のいい香りがちょっと香りますね。口に含むとふわっと甘みが広がるのですが、すぐに酸味を感じキレッキレの後味が喉元を通り過ぎていきます。これは「クーッ」って感じです。ザ・辛口酒です。もっと芳醇なのかと思いきや新酒らしい軽やかさと舌の奥に少々の苦味も感じます。ただ2口目、3口目には辛さに慣れてきたのか濃厚な旨みがわかるようになります。少し舌で転がすと旨みがよくわかります。ただ喉ごしは「クーッ」ってなります。複雑に味が絡み合ったグッドな奴です。どんな肴にも負けないお酒と言っていいでしょう。ただ、アルコール度数が18度もあるので、気をつけましょう。

よく見ると「中汲み」とある。これは結構するお酒なのじゃ無いかとおもったが、肩書きの割にはお安く飲めるので驚く!これはお得ですよ!

極寒純米とある。これは低温発酵でじっくりと仕上げた純米酒を濾過すること無くしぼりたてをそのまま詰めたもののようである。つまり常に低温をキープできる環境を造れるという事なので、この蔵は「四季醸造蔵」なのかなと勝手に解釈してみる。違ったらゴメンなさい。

「加賀鳶」について

江戸の昔、加賀藩お抱えの大名火消し加賀鳶は、面た くましく、力あくまでも強く、火消しの技と、喧嘩早さは天下一品。賑々しくも勇ましく、粋な集団として江戸八百八町の人気をさらっていました。そんな加賀 鳶の粋の良さを表現したのが、歌舞伎の出しもの『盲長屋梅加賀鳶(めくらながやうめがかがとび)』。加賀鳶と江戸の町火消しとのケンカがらみの、江戸の人 情や風俗を生き生きと表現した河竹黙阿弥のヒット作です。長半纏に染め抜かれた雲に雷をモチーフにした「加賀鳶」のロゴマークは、加賀鳶連中の心意気と地 酒の力強さを表しています。*本文はHPから引用しています。

 

醸造元/株式会社 福光屋
精米歩合/65%
使用米/全量契約栽培米・酒造好適米 国産米100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+7

商品名/加賀鳶 極寒純米 無濾過生

 

◆皮付きカリカリ豚バラゆずこしょう酢

三十六人衆 美山錦 六号プラス

発売のきっかけは「」という数字に縁があったこと。そこで「」にスポットライトを当て、「協会号酵母」を使って醸造。日本酒度が+6。六×6=三十六。それと三十人衆を結びつけて販売された「」づくしのお酒です。

「美山錦」を45%も精米した純米大吟醸。さぞかし、香り立つフルーティなお酒と思いきや、食事に邪魔にならない程度の香りとしっかりとした旨みと滑らかだけどキレのある飲み口。辛口酒で食中酒で楽しめます。*最近の大吟醸は一昔と比べるとずいぶん純吟寄りになってきた。逆に純米酒が純吟寄りに美味しくなってきていると思う。これが技術の進化なのか。イイ時代だ。

 

六号酵母とは

日本醸造協会というところが頒布している「協会系酵母」のひとつ。「K6号酵母」「新政酵母」と呼ばれている。詳しくはウィキペディア等で調べて下さい。

 

醸造元/菊勇 株式会社
精米歩合/45%
使用米/美山錦100%
アルコール度数/15度
日本酒度/+6

商品名/菊勇 三十六人衆 美山錦 六号プラス 純米大吟醸

 

◆伊勢赤鶏ささみたたき

上にかかっている柚子胡椒酢だったかな?が、めっちゃいい仕事をしています。赤鶏もご覧の通り新鮮プリプリです。日本酒は純米酒ぐらいが合う。今回の「三十六人衆」はちょっと違うかな?!